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トップ  >  桜桃の会〜やまがた女塾〜(備えよう!自然災害からあなたの大切な人を守るために・2015年11月11日更新)

 「備えよう!自然災害からあなたの大切な人を守るために」におじゃましてきました!

 

 桜桃の会 〜やまがた女塾〜

 

 1025日(日)山形市の遊学館で、桜桃の会〜やまがた女塾〜が主催した講座「備えよう!自然災害からあなたの大切な人を守るために」という3回連続講座の2回目におじゃましてきました。桜桃の会〜やまがた女塾〜は、男女共同参画について学びあった仲間で構成された女性のグループです。平成18年から活動を開始し、「いまさら聞けない大人の社会学―やまがた政策塾」や「コミュニケーションと人脈づくり講座」、「統計資料活用―知ってナットク!数字の読み方講座」、「想いを伝える話し方講座」、「山形県内各市町村の男女共同参画度調査」などの講座を企画・運営して来たそうです。

         

今回は、東日本大震災以後、防災についての関心が高まっている中、将来、同じような災害が発生したとき、私たちは適切な行動を取ることができるか考える機会としたいとのことです。「山形って災害は少ないけど、いざという時の備えは大丈夫かな?」との思いから、防災や減災計画では男女共同参画の視点が大切な事を学び、いざという時に、自分や家族を守る「防災」を、東日本大震災時のアンケートから考えたり、「ワークショップ」から学ぶことで、わが家・わが街の防災と、地域防災力を高める講座です。

午前は山形大学講師の伊藤嘉高さんを講師にお迎えし、災害に強いコミュニティを作ろうというテーマで開催されました。参加しているのは、山形市内の町内会長さんや防災に取り組むグループのメンバーや子育て中の若いパパとママなど多彩な顔ぶれでした。

講師の伊藤先生から、行政の下請け批判を超えて、安全・安心コミュニティを形成する道筋を考えていこうとの話があり、役員のなり手不足や高齢化などの町内会の現状がある中で、更に防災の役割が求められていることが分かりました。行政としては、名簿を作成し避難経路などの最低のルール作成を優先しますが、形だけを整えても実際に機能させるのは難しく、一部の役員の負担が増えることが懸念されます。

  本当の安心・安全コミュニティとは、防災の機能を働かせるためのコミュニティではなくて、防災をきっかけとして人と人のつながりを生み出し、交流するためのコミュニティを新たに生み出すことが必要です。交流のためのコミュニティこそが真の安心・安全コミュニティを生み出すという話にストンと納得することができました。

         

そのためには、町内会(自主防災組織)とNPOが協働し、防災を自分たちの問題にする事が必要です。例えば防災マップを作成するために、一緒に町を歩いてみて高齢者だけでなく女性や子どもの視点も取り入れながら、要援護者支援のための防災福祉マップを作成することで、いざという時に情報提供ができたり避難経路を確保したり、避難時のニーズを把握することができます。また、12日で避難所生活体験プログラムを実施してみるとよいという提案もありました。社会の問題は自分たちの問題にならないかぎり、それを考えようという姿勢が生まれることはないという言葉が印象的でした。

つまり目の前の課題は、形式的な整備や支援ではなくて、実際に機能する防災コミュニティの役割やルールを生み出す、人びとのつながりを触発するための支援だということです。柔軟で自律的なコミュニティのために、地域レベルでのコミュニケーションを活性化させた地域経営が求められているとのことでした。

震災に強いコミュニティは、防犯や福祉や子育てにも強いコミュニティなんですね。そして地域で防災を考えることをきっかけとして、真の交流のためのコミュニティが実現出来ればいいなと感じました。

午後は、仙台市消防局の元地震防災アドバイザーの太田千尋さんを講師に、クロスロード・ワークショップを体験しました。

クロスロード・ワークショップとは、阪神・淡路大震災の時の「実話」が基になった教材です。ジレンマを抱えてしまう場面を設定し、参加者同士で議論し、災害を追体験するものです。

ワークショップの流れは、?提示された問題に対し、瞬時にYesNoを判断する。?YesNoを選んだ理由を説明する。?それを選んだことによるリスクと、選ばなかったことによるリスクを洗い出す。?さらに部分的な状況が違った場合はどう判断するかを話し合う。

ルールは相手の話を否定しないことです。

         

例えば、「大きな地震のため、避難所(小学校の体育館)へ避難しなければならない。しかし家族同然の飼い犬(ゴールデンレトリバー、メス3歳)がいる。

あなたは犬を一緒に連れて行く(Yes)、それとも置いて行く(No)。その理由は。そして連れて行くリスクと置いて行くリスクを思いつく限り並べる。

さらには、ペットがゴールデンレトリバーではなくチワワだったら?猫だったら?爬虫類だったら?等々突きつめて考え、話し合います。ジレンマの中で自分の人間性を試されているように感じましたが、「命を守る」ことを一番に考えなければなりません。

 こんな時はどうでしょう。大きな地震の後津波警報が出されました。隣には一人暮らしのお婆さんが住んでいます。あなたはお婆さんを助けて一緒に逃げますか(Yes)、それとも一人で逃げますか(No)。Yesを選んでも、Noを選んでも、ものすごいジレンマです。

         

東日本大震災で多くの消防署員や団員が殉職しました。逃げ遅れた高齢者や障がい者をなんとか助けようとしたからです。

 東日本大震災後仙台市消防局では「命を守るための退避のルール」を作ったそうです。これは個人が責任や葛藤を抱え込まないためのルールです。とても厳しいですが現実です。

私たちは日常的には問題点を意識せずに生活しています。日常の中では問題点が顕在化しないからです。しかし、災害時には普段見えていない問題点が大きく立ち現れてきます。

クロスロード・ワークショップではこの問題をゲーム形式で再現します。そして参加者に判断を迫ります。参加者はジレンマの中でぎりぎりの判断をします。

しかし孤独な作業ではありませんでした。グループの中で自分の判断を説明し、仲間の判断やそのリスクを聞くことで多くの気づきがありました。実践につながる気づきです。

講師が講座の初めに「災害時にはよく『落ち着いて行動してください』と言われます。しかし突然の災害時に落ち着いていられる人はめったにいません。でも、行動が決まっている人は落ち着いて行動できます。」とおっしゃっていました。

クロスロード・ワークショップの中でいろいろな場面に対する自分の行動を突き詰めて考えることは、自分や周りの人の命を守ることにつながります。命を守るための判断と行動が出来るよう、繰り返しクロスロード・ワークショップを体験する機会を作りたいと思いました。

 

■お問い合わせ先

桜桃の会 〜やまがた女塾〜

代表 村山恵美子(990-0033  山形市諏訪町1−1−34

FAX023-622-1909