声楽アンサンブル凛-Ring-
「音楽の良さを地域に伝えていきたい」という想いを持って、山形県内で演奏活動を行っている『声楽アンサンブル凛-Ring-』。現在、5名のメンバーで活動しています。山形市内や県内の福祉施設などでボランティアによる声楽の演奏活動を行い、利用者の皆さんに楽しい時間を提供しています。
団体の名前『声楽アンサンブル凛-Ring-』は、女性らしい“凛”としたハーモニーを目指し、指輪(Ring)が形作る「輪」のように、音と人の出会いを繋いでいきたいという願いを込めて命名されました。
メンバーは、山形大学教育学部で声楽を学んだ卒業生。大学で学んだことを活かして、卒業後も演奏活動を行いたいという想いから、3年前に活動が始まりました。
声楽のアンサンブルは、複数名で重唱を行います。「重唱」とは、複数の独唱者が一人ずつ異なるパートを受け持って同時に歌うこと。県内では、女性だけで少人数アンサンブルを披露している団体は少ないそうです。元々、山形大学で声楽を専攻したメンバーの皆さん。女性ならではの柔らかい歌声を響かせます。
演奏活動のボランティアが始まったのは、福祉施設で働いている方からのご紹介がきっかけでした。それから定期的に施設で演奏活動を行うようになりました。現在は、県内の福祉施設や地域イベント、病院でのボランティアコンサートなどでも演奏活動を行っています。訪問した施設の利用者の皆さんから、「毎年来てくれるので楽しみにしている。来年もまた演奏してほしい」と声をかけていただき、励みになっているそうです。「私たちの歌で、たくさんの人を喜ばせ元気づけることができ、聴いてくださった方の生きる力になっていることが嬉しいです」とメンバーの沖津さんと高橋さんは話してくださいました。
演奏する歌は、聴いてくださるお客様の年代やテーマに合わせて選曲します。高齢者向けの支援施設では、戦後に流行した曲や唱歌などを歌います。子育て支援の地域イベントでは親しみやすいジブリの曲やミュージカルなどの曲を歌ったそうです。
また、2010年8月29日(日)14:00から、文翔館議場ホールにて「声楽アンサンブル凛-Ring-」の演奏会『凛~女声アンサンブルの輪舞曲~』が催されました。[共催:(財)山形県生涯学習文化財団(文翔館文化活動支援事業)]
企画運営まで単独で行う演奏会は初めての開催だそうです。イタリアの古典歌曲集の楽曲や、皆さんにも馴染みのある映画の主題歌、日本の唱歌などが演奏されました。会場に響く重唱のハーモニーは素晴らしく、会場の皆さんは澄んだ綺麗な歌声に聴きいっていました。
来月も、福祉施設での演奏が予定されているそうです。メンバーの皆さんはそれぞれ仕事も持ちながら毎週集まり、練習を積み重ねています。今後も福祉施設などの訪問演奏活動を継続し、たくさんの皆さんに歌声を聴いていただきたいそうです。また、より歌に磨きをかけ勉強して発表の場も設けていきたいそうです。
“音楽と人の出会い”をつないでいく『声楽アンサンブル凛-Ring-』。これからもより多くの市民の皆さんが音楽に触れる機会を提供していかれることを楽しみにしています。