やまがたトークアイ

    「やまがたトークアイ」は、『中途視覚障害者の仲間づくりの輪を広げ、中途視覚障がい者が抱えている諸問題や解決策などの情報交換を行うことにより、教養及び自立心の向上並びに社会参加の推進を図ること』を目的として活動しています。

中途で視力を失った大半の方は、精神的なショックから自宅に引きこもってしまうケースが多いそうです。やまがたトークアイは、中途視覚障がいで悩みや不安を抱えている仲間が集まり、少しでも心の負担を軽くなるよう、お互いが共通の悩みや経験などを語り合い、今後の生活設計や、明るく生きていくための知恵や解決策を見つけていく取組をしています。
    会を始めたころは、悩みや不安など、暗いトンネルから抜け出せない人もいたのですが、交流会を重ねるごとに笑顔が戻り健常者と同じことにチャレンジしようという機運が高まって来ました。
   徐々に活動も広がりをみせ、お話会の他、パソコン教室や社交ダンスの会なども開催しています。初めて触るパソコン、初めて踊るダンスなど、やってみれば自信と満足感が生まれてきます。会場までの道のりを環境認知や歩行練習により、それまでガイドヘルパーさんと一緒に参加していた方も、自力で電車やバスを使って移動できるようになったことは大きな成果だそうです。また、交流会のお世話や社交ダンス、パソコンの指導など、健常者のボランティアさんも参加し、健常者も障がい者も高齢者も若者も、共に助け合いながら活動しています。

平成22年度「山形市市民活動支援補助金公開プレゼンテーション」では、『市民で創る「やまがた音声パソコン教室」』を事業提案し、助成対象に選ばれました。
昨今IT技術の進歩により、音声ソフトを活用すれば、目が不自由な人でも晴眼者と同じように、文書の作成やインターネットによる情報を聞くことができるようになりました。しかし、音声ソフト技術のサポートは、マウスで操作することに慣れている健常者には難しく、また音声パソコンを教えてくれる教室もありません。そこで、市民の協力を得ながら、視覚障がい者がパソコンを利用できる環境づくりのため、音声ソフトを使ったパソコン教室を開催し、情報バリアフリーの推進と障がい者の自立と社会参加を目指すというものです。

 8月28日土曜日、提案事業である視覚障がい者向け音声ソフトを使ったパソコン教室の受講者をサポートするための、パソコン技術及び応対術勉強会「パソコン教室サポーター養成講座」の1回目が開催されました。 音声ソフトとは、画面の文字を読むのが困難な視覚障がい者向けに開発された画面読み上げソフト。マウスを使わずにキーボードで全ての操作を行うことができます。広く市民から募集した、講師、サポーターも参加され、皆さん熱心に受講されていました。10月からは、第1期生となる5名を募集。パソコン入門から文書作成、電子メール、インターネットでニュース閲覧やネットショッピングなどが利用できるようになることを目標としています。



やまがたトークアイさんの取組は、目が不自由な人であっても健常者と同じようにパソコンによる情報入手が可能な環境づくりや、自立と社会参加につながるものだと感じました。

   現在、音声パソコンを操作できない方でもパソコン操作ができ、ボランティアとしてこの講座を支えてくれる方を募集しています。ボランティア希望の方は、下記の連絡先まで。