NPO法人 一歩・一歩の会
第11回 ハーモニィ祭り
NPO法人一歩・一歩の会は、知的障がいを持つ方々の日中活動の場として社会自立、日常生活家事等の訓練、地域との交流を目的に2003年に設立しました。主に、革小物・手芸品の製作、音楽活動、自団体が所有する畑の管理などの活動を行っています。
今回は、活動の中のひとつで毎年11月23日に開催されている「ハーモニィ祭り」の様子をお伝えします。このイベントは今年で11回目となり、利用者の皆さんが楽器の演奏、演劇を通して多くの人に活動を知ってもらい、ハーモニィの運営に関わっている方々にも、日頃の練習の成果を見せるということを目的に開催してきました。
ハーモニィの事務所の中では、ミニコンサートが行われ、集まった人たちに歌と楽器の演奏、演劇を披露しました。コンサートの前に、施設長の細越さんからの、「今年も開催できたのは皆さんのおかげです。1年間一生懸命練習してきた成果を見てください」、というご挨拶の後、プログラムが始まりました。
初めに、「友達賛歌」、「きっとできる」、「小さな秋」、「手のひらを太陽に」の4曲を合唱しました。次に、ハンドベルとトーンチャイム、マリンバの順で楽器演奏が行われました。メンバーが指揮も担当した「ふるさと」は、途中から会場にいる皆さんと一緒に合唱し、トーンチャイムの音色と歌声が響き渡っていました。
最後は「おむすびころりん」をメンバー全員で演じました。それぞれ自分の役割を演じ、メンバーが並び挨拶が終わると、会場が温かい拍手に包まれました。
普段の練習の様子について、音楽活動を担当するスタッフの神保さんは、「今は週に1回、音楽活動の時間を設けているが、初めは楽器の演奏をしない(興味がない)子もいたが、積極的に自分から演奏する子どもたちに触発されて、自分もやってみようと徐々に興味を持つようになった。今では、全員が音楽の時間を楽しみにしていて、こちらも毎年新しい曲を教えるのが楽しみです」、とお話されました。
事業所の外では、焼きそば、フランクフルトなどの食べ物と、ハーモニィオリジナルの自主製品を販売していました。また、同じ分野で活動しているグループ未知も出店していて、お互いにイベントの際に自主製品を販売しているのだそうです。
食べ物コーナーを担当していたスタッフの長沼さんに、一歩・一歩の会の魅力をお聞きしたところ、「私はかがやきスイミングクラブがあるときからイベントや行事の度に手伝っている。これまで関わってきて、子どもたちが楽しそうにしている雰囲気がスタッフにも伝わり、楽しく活動できていると思う。この団体がある限り、私も活動に関わっていきたい」と、話すその様子から、今後も団体を支えていきたいという気持ちが伝わってきました。
その他にビニールハウスの中で、団体が管理している畑で採れた野菜と果物が並んでいました。どれも新鮮で大変人気があり、コンサートを聞き終わったあとには、すでに売り切れてしまったものもありました。
コンサート、野菜の販売など一歩・一歩の会の普段の活動が詰まったイベントで、訪れた方がスタッフや利用者の皆さんと交流している姿がとても印象的でした。今後の活動は、12月15日に行われる「第11回やまがた市民活動まつり」で、ステージ発表という形で参加するということで、素敵な演奏を楽しみにしています。
●お問い合わせ先
NPO法人 一歩・一歩の会 (指定障害福祉サービス事業所 ハーモニィ)
TEL:023-647-5575