2019年2月24日(日)13時から、霞城セントラル1階アトリウムで、『RDD(Rare Disease Day)2019「世界希少・難治性疾患の日」』が開催されました。主催したのは、山形県難病等団体連絡協議会(共催 山形県難病相談支援センター)です。

このイベントは、より良い診断や治療による希少・難治性疾患患者の生活の質の向上を目指し、スウェーデンで2008年に始まった活動です。現在80の国が参加し、日本では2010年から活動が開始されました。2月下旬、全国各地でRDDイベントが開催されていますが、今年の公認開催地域は39カ所となります。ここ山形では2016年から活動が始まり、現在は鶴岡と山形の2か所で開催され、今年で4回目となりました。

開会に伴って、オープニングイベントとして、NPO法人山形自立支援創造事業舎みちのく屋台こんにゃく道場の皆さんが歌を披露し、イベント開始にふさわしい素敵な伴奏と元気な声で会場の皆さんを笑顔にしました。

開会式では、山形県難病等団体連絡協議会代表幹事の鈴木省三さんの開会の挨拶で、国では「原因不明」、「治療法が確立していない」、「希少な疾病である」、「長期療養が必要である」の4つがあてはまる病気を難病と定めていること、また、現在331疾病が難病に指定されており、山形県内では6886名の方が難病に指定され医療費助成を受けている状況の説明がありました。会場の参加者に、「このイベントが、患者と社会を繋ぐ架け橋となるよう、会場の皆さんから難病について理解を深めていってほしい」とお話されました。

会場では、パネル展示、難病患者や家族による発表、学生の発表、様々なアトラクションが行われました。

初めに難病患者や家族による発表があり、パーキンソン病を患う市川さんとALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う家族を持つ行方さんの発表では、投薬の影響で意識が朦朧とした怖い体験や闘病生活の中でどのように生きがいを持ち生きていくのかなど悩まれた経験談に会場の皆さんも耳を傾けていました。お話の中で印象的だったのは、お二人ともそれぞれの病気の患者や家族が集まる友の会に参加しており、そうした会は患者や家族にとって、ほっとする場所・病気に関する情報交換したり病気とのうまい付き合い方を探したりできる場所と紹介し、外と繋がる機会の重要性をお話されていることでした。

その後、学生の発表などが行われ、山形県立保健医療大学や山形明正高等学校から難病を題材にした発表がありました。アトラクションでは、Crystal Wingsや山形センター合唱団による合唱が披露され、会場がますます愉しく賑やかな雰囲気になりました。

会場に設置された、山形県難病等団体連絡協議会加盟団体によるそれぞれの病気の症状や治療法などが書かれた展示パネルに道行く方も足を止め、難病について知識を深めている様子でした。

今回私もイベントに参加させていただき、様々な難病に苦しむ方々が、自分の身近にも多くいるということを知りました。参加された皆さんがそれぞれの立場で、「難病に苦しむ方々に対し自分はどんなサポートができるか」を考える機会になったのではないかと感じました。難病疾患を持つ方々がより暮らしやすい地域になるように、それぞれが思いやりを持ち助け合えるまちづくりが今後も必要と感じました。

●お問い合わせ先
山形県難病等団体連絡協議会
代表幹事 鈴木省三 さん
TEL:090-4883-0928(事務局 高橋仁さん)メール:nanbyouren@gmail.com