NPO法人西沼田サポーターズ・ネットワーク
西沼田考古学ワークショップの様子

今回は、令和元年8月8日(木)11時より、天童市西沼田遺跡公園で開催されました「海より山より西沼田(にしぬまた)―考古学ワークショップ」におじゃましたので、その様子をご紹介します。
西沼田遺跡は6世紀を中心とする古墳時代後期の農村集落遺跡で、復元した建物のほか、当時の植生を再現した樹木や河川、水田等があります。この日は、西沼田遺跡公園内にある高床倉庫について学べて体験できる考古学ワークショップが開催され、小学生を対象に5組の親子が参加しました。
はじめに、高床倉庫に関する知識を深める講義があり、建物の構造や工夫について分かりやすいイラストや写真を使って説明が行われました。説明を聞いたところ、高床倉庫はお米や食料を貯蔵する倉庫として利用され、通気性を良くし、かつ、ねずみからの被害を避けるために高床にして効果的に対策をしたそうです。西沼田遺跡公園にある高床倉庫は、萱(かや)でできた復元版ではありますが、柱やはしごは実際に発掘調査で出土したものの長さを推測したものであり、当時の高床倉庫を忠実に再現したつくりになっています。今回は、8年ぶりに倉庫の中に入る体験ができるということで、子どもたちの表情は楽しみでいっぱいな様子でした。
実際に高床倉庫の中に入った子どもたちは、「高くてこわい」「のぼるのが大変」と口にした一方で、なかなか入ることのできない高床倉庫に興味津々で、子どもたちの中には夏休みの自由研究のためメモをとりながら学びを深める様子もうかがえました。歴史の授業だけでは学べない昔ながらの知恵や生活のスタイルを学ぶこともできるので、実際に体験することは大きな財産になると思います。
イベントのご担当者は、「今回のような見て触って楽しく体験できる事業を通して、この夏休みは日常の中でできないことを体験し、歴史に興味をもってもらうきっかけづくりを提供しています。また、親子でのイベント参加によって、子どもと親が同じ物事や時間を共有してもらいたいというねらいもあって、体験事業には力を入れています。」とおっしゃっていました。
天童市西沼田遺跡公園では、普段から歴史に触れることができる体験事業を開催していて、9月はクラゲの展示会、10月にはヌマリンピックが開催されるなど、催し物がたくさんあります。盛りだくさんな楽しいイベントを通じて、歴史を学びたい方はぜひ今後の活動をチェックしてみてください。
(文責:山形大学4年高橋楓)
〇お問い合わせ先
天童市西沼田遺跡公園
(指定管理者 NPO法人西沼田サポーターズ・ネットワーク)
住所:天童市大字矢野目3295
TEL:023-654-7360
ウェブサイト:http://www.nishinumata.or.jp/