山形大花火大会サポータークラブ(※以下サポータークラブと表記)は、毎年8月に開催される「山形大花火大会」の運営補助を行っているボランティア団体です。主に花火を通じた地域活性化を目指し、これまで花火大会当日のゴミの分別・回収をするためのエコステーションの設置や大花火大会に関連したイベントを行っています。
その活動のひとつである「山形小花火大会 ~千本花火~」が8月11日(木・祝)、七日町の御殿堰にて開催されました。このイベントは山形大花火大会を盛り上げる、花火について親しみを持ってもらうことを目的に毎年開催されており、今回で8回目となります。
受付には参加者が花火に興味を持ってもらうために、打ち上げ花火の模型や花火の絵本が置かれていました。特に、打ち上げ花火の尺玉は花火師の方に依頼して作成したもので、実際に手に持った際、その重さに子どもだけでなく大人も驚いていました。また、当日は学生ボランティアの方々もいてイベントが安全かつスムーズに進むよう、会場準備や受付補助を行っていました。
だんだん陽が落ちて、受付開始の前にすでに人だかりができてきました。今回参加者にお渡しする線香花火は国産のもので2種類。東日本に伝わる線香花火は長手(ながて)と呼び、よく見かける形をしていますが、西日本のスボ手と呼ばれる形は初めて見る参加者も多く、長手とどのように違うのか、気になっている様子でした。
また、今年はルルタス七日町内の佐藤牛肉店から、参加者にかき氷がふる舞われました。サポータークラブ代表の高橋さんに詳しくお聞きしたところ、「ルルタス七日町内の店舗には以前からチラシの設置協力などをお願いしているが、今年は佐藤牛肉店のご厚意により、当日参加者にかき氷を提供することとなった」とのこと。夜になってもこの日は気温が高かったこともあり、参加した方々には嬉しいサプライズとなりました。
開始時刻になり、高橋さんから線香花火をする際の注意点や東と西で異なる形の線香花火ができた経緯などを説明いただき、小花火大会が始まりました。長手とスボ手の両方に同時に火を点けて比べてみる方、なるべく長く花火を見るため持ち方を工夫してみる方など、御殿堰に集まった参加者がそれぞれの楽しみ方をしていました。
最後は仕掛け花火のナイアガラに点火し、高橋さんから14日の山形大花火大会のご案内があり小花火大会が終了しました。
小花火大会に参加した方からは、「家が近いので1回目から毎回参加している。天気が悪いときもあったが、このイベントを楽しみにしている」「40年ぶりに山形に戻ってきた。御殿堰も含めて街並みが大きく変わってしまったが、そこで若い人たちがこのようなイベントを企画し、活躍している様子を見て嬉しく思う」という感想をいただきました。
今後の活動について、高橋さんにお聞きしたところ、「コロナ禍の中、予約申し込みが20組あり当日も多くの方に参加いただいた。今回で第8回となり、リピーターも増えて徐々に定着してきているため、今後も継続していきたい。また、もう少し早い時間帯から夏祭りの縁日のようなイベントを行い、続けて小花火大会に参加してもらえるようにしてみたい」と、更に多くの人が賑わうイベントにしたいという考えをお持ちのようでした。なお、今年の大花火大会では、ゴミは持ち帰りしてもらうので、エコステーションの設置は行わず、誘導や警備などがサポータークラブの主な活動になるそうです。
依然として新型コロナウイルスの感染拡大が心配される状況ですが、多くの参加者がこのイベントを通じて花火の楽しさを共有することができる貴重な機会となりました。サポータークラブとしては、「山形大花火大会が開催される限り小花火大会も継続していきたい」とのことですので、来年も御殿堰に多くの人が集い、花火を楽しむ光景が見られることを楽しみにしたいと思います。
- 連絡先
山形大花火大会サポータークラブ
Eメール:aile4monte@yahoo.co.jp(高橋)