令和4年9月17日(土)、18日(日)の2日間、霞城セントラル23階の高度情報会議室にて行われた、同行援護従事者養成研修に参加しました。この研修の主催団体である東北リレーションシップは視覚障害を持っている当事者達で結成され、視覚障害者の活動の場を広げ、少しでも視覚障害に対する理解を深めることを目的に講座や研修などを行っている団体です。

 『同行援護』とは、視覚障害者であっても身体介護を伴う場合と伴わない場合の移動に著しい困難を有する障害者に対して、外出時に当該障害者へ同行し、移動に必要な情報提供を行うとともに、移動における援護、排せつ及び食事の介護その他の当該障害者等が外出時に必要な援助を効果的に行うことです。2011年10月以降、今までの視覚障害者ガイドヘルパーのカリキュラムに含まれていなかった「情報支援と情報提供」「代筆・代読の基礎知識」が追加され、同行援護従業者養成研修というものが新たに始まりました。ヘルパーや介護職員初任者研修等が介護保険制度上の資格であるのに対して、この同行援護従業者養成研修などは障害者総合支援法(旧・障害者自立支援法)上の資格です。同行援護養成研修には、一般課程と応用課程の2種類があり、一般課程は障害者福祉サービスの同行援護サービスを行っている訪問介護事業所などで勤務するにあたり必要な資格となります。

 今回私が取得したのは一般課程の方で、参加した方々とペアを組み、視覚障害者役とヘルパー役に分かれ、同行援護において必要になる基本的な技能を学びました。目が見えない人に情報を提供しながらの移動は予想に反して難しく、声掛けのタイミングや指示、今の状況をどのように説明するのか等、気を配らなければいけない場面が多くありました。

 アイマスクをして視覚障害者と同じ立場で援護される側の体験も行いました。階段やエスカレーターといった人々の生活を便利にしているものが却って障害になり、支援者なしで生活するのはとても大変なことであると痛感しました。中でもアイマスクをしての食事演習は印象深く、食べ物の位置や内容の情報支援なしでは何もすることができない自分がそこにいました。

 私たちは視覚からの情報があるという前提で生活をしており、視覚に頼って意志や行動を決めています。視覚障害は先天性のものだけではなく中途障害としても起こりうるものであり、誰もがその可能性を持ち合わせています。他人事とは思わずに、視覚障害というものを皆さんにもぜひ理解してほしいと今回の研修で感じました。
                 無事に終了証明書を頂きました。

■東北リレーションシップ 連絡先:070-4121-8150

文責:山形市市民活動支援センター アルバイト 梶原丈義