令和5年1月11日(水)に、年明け初の「哲学カフェ」を開催しました。

新年を迎えてなにかとお忙しい中、4名のかたに参加していただきました。

今回は哲学カフェの2日前に迎えた成人の日にちなみ「おとなの条件」というテーマで約2時間話し合いました。近年成人年齢が引き下げられたこともあり、あいまいになりがちな成人の定義に関して、参加者それぞれもやもやとした思いを持っているようでした。

今回は全員これまで哲学カフェに参加されたことがある人ばかりで、はじめから打ち解けた雰囲気の中での話し合いになりました。まずは先日全国各地で行われた「成人式」に代わる催しについて。「はたちの集い」や「20歳を祝う会」などさまざまな呼び名がつけられているようですが、18歳という区切りは単に選挙権が与えられるだけで、成人の区切りがあいまいになってしまっているということについて意見が交わされました。

また、「おとなっぽい」という言葉について、いくつまで誉め言葉として有効かといった話や、それに対する言葉として「子どもっぽい」は悪口だが「少年っぽい」は誉め言葉として機能するのはなぜかといった話や、「空気が読める」というのは大人の条件に入るかといったことについて議論が盛り上がりました。なかでも「親ばか」「馬鹿親」という言葉を例に、「馬鹿」という言葉は上につくか下につくかで誉め言葉にもなり、貶し言葉にもなるというのがとても印象深い内容でした。上につく馬鹿にはならない人になろうと、参加者全員でかたく決意する場面となりました。
あっという間の2時間で、今回も幅広い話し合いの場となりました。

次回は2月8日(水)開催予定です。テーマは 「私のちいさな冒険」。
他人にとっては何気ない行動も自分にとってはとても勇気のいる行動なんてことはありませんか?逆に自分にとっては日常的な出来事がほかの人には大冒険だったりすることもあるかもしれません。
ぜひあなたの冒険譚を聞かせてください。

文責:「哲学カフェ」 担当 川部拓哉