令和5年3月25日(土)に、第1回「サイエンスカフェ」を開催しました。

 

今回は、司会進行を山形大学の大学生スタッフ2名が務め、山形市内外から9名の参加者とセンター職員1名の計12名での開催となりました。

 サイエンスカフェとは、“科学の専門家と一般の方々が、カフェなどの小規模な空間で、飲み物を飲みながら、科学について、気軽に話し合う場をつくろうとする試み”のことをいいます。今回の開催がセンターでは初めてとなります。当日は和やかな雰囲気の中で進行し、参加者からたくさんの質問が飛び出したり、参加者同士での活発な会話がなされたりと終始気軽な話し合いの場所になりました。

 第1回目の今回は、スタッフの得意分野であり、参加者の興味を惹くような分野である「植物」と「数」について取り上げました。

はじめは、「数」についての話題でした。
1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144・・・
皆さんはこの数字、どのような規則性があるかわかりますか?参加者の皆さんにも考えてもらったところ、正解も含め、さまざまなアイデアが飛び出してきました。
これは前2つの数字を足した数字という規則性で並べられた数列で、「フィボナッチ数列」と言います。不思議なことに、ヒマワリの種の配列や巻貝の殻の巻き方などもこの数列に則って配列されていたり、葛飾北斎やレオナルド・ダ・ヴィンチの絵もこの数列で構成されていたりするのです。身近に潜む数列の不思議に、参加者の皆さんも驚いていました。

 

 後半は「植物」についての話でした。最初に参加者に気になる植物の不思議についてヒアリングした後、植物専門のスタッフが、「樹木の冬芽」と「杉と屋久杉の違い」について紹介しました。話だけでなく実際に木の枝や杉の板・葉に触れてもらい、視覚・嗅覚・触覚で樹木を学ぶことができたのではないかと思います。「葉跡が何に見えるか?」や、「杉と屋久杉の違いはなにか?」について、参加者に現物を見ながら考え、発表してもらいました。樹齢4,000年を超える屋久杉に触れるという貴重な体験に、参加者も大喜びでした。

 

 初めての試みでしたが、スタッフと参加者が一丸となって、和やかな雰囲気でサイエンスカフェを開くことができました。今回は、小学生の子どもから、ご高齢の方まで幅広い年代の方が参加してくださいました
 今後はより多くの人にサイエンスへの理解を深めてもらうためにも、実験を多く取り入れた子ども向けの企画や、大人向けの対話が多い企画なども検討中です。
 今後のサイエンスカフェもぜひご期待ください。

文責:「サイエンスカフェ」 担当 高橋 雅子