令和5年6月17日(土)山形県青年海外協力協会主催イベント「協力隊ナビ~シリアに触れる90分~」が開催されました。山形県青年海外協力協会 (Yamagata Overseas Cooperative Association:YOCA)は青年海外協力隊、シニアボランティア、日系社会青年ボランティアなどの国際協力ボランティアの活動を通して培った体験を基に、地域の人々に対して国際交流と国際協力事業を展開し、開発途上国等の国々との人材、文化、技術など様々な交流を通して、国際協力の活動を行い地域の公益に寄与することを目的とする団体です。
今回は山形在住シリア人のモクベルさんと海外青年協力隊の元シリア隊員の二戸部 直子さんをゲストに迎え、食や文化、習慣や歴史など様々な角度からシリアに触れ、交流を深める内容です。
国際協力機構(JICA)は日本の政府開発援助を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っている団体です。モクベルさんが来日するきっかけになったのもJICAの留学生制度「シリア平和への架け橋・人材育成プログラム」でした。
二戸部さんはJICAの青年海外協力隊員としてシリアへ派遣されていました。幼稚園教諭をしていた経験を活かし、幼児教育の分野で活動をされていたそうです。シリアで活動して驚いたことは幼児期にすでに語学教育が行われている点で、早期から学習することで失業率の改善へつなげるために行っているそうです。子どもを取り巻く状況もシリアと日本では大きく違うようです
アイスブレイクではシリアのジェスチャーゲームに全員でチャレンジ。手を下げる動作が実はタクシーを止める動作だったり、文化が違えば動作一つとっても意味が変わります。
続いて、モクベルさんによるシリア文化紹介です。まずは地理から始まり、そして、美味しそうなシリア料理。果物の生産が盛んでオリーブをよく使用します。内陸部は砂漠性気候で首都ダマスカスでは夏の日中は40℃以上にもなり、暑い中熱くて甘いお茶を出してもてなすそうです。そして、その他にも民族衣装や歴史的建造物、伝統音楽や楽器など東西交通の十字路に当たる地理的要因と歴史的背景により実にオリエンタルな魅力ある文化が紹介されました。
内戦の影響が残る中、トルコ・シリア大地震で多数の人が被災している現状が報告され、シリア支援のプロジェクト「Japan Bridge」の取り組みが紹介されました。
大地震で被災し困っているということはニュースを見れば知ることができるかもしれませんが、外気が40℃以上になる猛暑の中、家もなくテントで過ごす苦労はニュースだけでは分からないことです。相手に興味を持って、相手を知ることが国際交流のはじめの一歩なのかも知れません。知ることの大切さを感じた講座でした。
お問合せ先
山形県青年海外協力協会(Yamagata Overseas Cooperative Association:YOCA)
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