~認知症でも大丈夫~ 男の腕まくり料理講座
公益社団法人 認知症の人と家族の会 山形県支部
平成24年11月8日(木)10時から、公益社団法人認知症の人と家族の会山形支部が主催の「男の腕まくり料理講座」が開催されました。
この講座は、平成24年7月28日に開催された「平成24年度山形市コミュニティファンド市民活動支援補助金公開プレゼンテーション」、補助対象事業に選ばれ、実施されました。
今回の講座は、山形県の高齢化率が高まる中、妻や家族が認知症になった場合、男性も暮らしに大切な食生活として料理を学び、介護に関わる機会をつくることを目的としています。
講師は『栄養支援室ゆにしあ』の池田百合子さんです。池田さんは自宅で介護しているご家族の食事づくりや食事介助などの問題を解決するため、普段の食事が困難な療養者の方の栄養改善、ご家族に対して食事介助や調理の方法のトレーニングを行なっています。
初めに現在の在宅介護について、「今の在宅介護は、ホームヘルパーやデイサービスの方に任せてしまい、家族が関わる機会が減ってしまったようだ。特に、女性が認知症になった場合、男性が家事をしなければならない。そうなった時のために、今から男性も料理を行い、家族の関わりを持っていただきたい。」と池田さんがお話されました。
高齢者の栄養状況について、自宅で暮らす高齢者の3人に1人が栄養失調であるということ、特に高齢者は下半身から痩せてくる方が多いようで「自分は大丈夫だ!」と思っていても、周りの方が気づくこともあるようです。そうならない様にと、手軽に出来る栄養失調の予防方法を教えていただきました。
その後、捨てることなく、食材をまるごと食べることで必要な栄養を全部取ることができる”まるごと食”という、普段の食事のコツを説明してくださいました。
また、誰でも出来る調理法も教えて頂きました。その簡単な調理法は、鍋を使ったもので、寄せ鍋の他に、カレーやシチュー、炊き込みご飯などこれからの季節にぴったりですぐに実践できる知恵がいっぱいでした。
最後は、冷凍食品のえびシューマイを活用した、具だくさん中華スープの試食もありました。食材の彩りも鮮やかで、とてもおいしかったです。参加者の方々も普段の食事について、池田さんに質問をしていました。
「次回は、皆さんに実際に料理をつくってもらいます」、とお話したところ再来週が楽しみだと言っていた方が多く、皆さんのやる気や楽しさがこちらまで伝わって来ました。
認知症の人と家族の会は、設立以来、介護家族が集まり、介護の相談、情報交換などを行う「つどい」の他に、会報発行、電話相談を実施しています。「最近では、若年性認知症になっている方を対象に「つどい」を開催しました。若年性認知症の方の相談口があまりないため、今後も若年性認知症の方向けの「つどい」を継続して行いたいと思います」、と代表の山名さんは話されました。
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