「発達障がい児を育てる親の子育て支援
~ペアレント・トレーニング ワークショップ~」が開催されました

認定特定非営利活動法人 発達支援研究センター

 (認定特活)発達支援研究センターは、心理臨床、福祉、保育、特別支援教育などの専門スタッフがそれぞれのネットワークを活用し協働しながら、広く生涯にわたる発達とエンパワーメントを支援することを目的として、平成14年に設立されました。発達障害やニート、ひきこもり、不登校の子どもたちとそのご家族に寄り添ったサポート活動を継続して行っています。

 今回、発達障がい児を育てる保護者の皆さんが、”親と子ども”の間のよりよいやりとりを具体的に学ぶ、『発達障がい児を育てる親の子育て支援~ペアレント・トレーニング ワークショップ』が、『平成25年度山形市コミュニティファンド公開プレゼンテーション補助』の採択を受け開催されました。その様子をご紹介します。

今回の講座で取り組んだプログラム『ペアレント・トレーニング』は、親と子の日常生活がスムーズに平和的に過ごせるよう、肯定的な対処法を身につけるためのプログラムです。発達障がい児を育てる“親”を支援するプログラムです。平成25年10月21日(土)から全6回の講座が行われ、約20名の方が参加されました。


 講師は、前国立精神・神経センター精神保健研究所客員研究員、「まめの木クリニック」ケースワーカーの藤井和子先生です。
私がうかがった日は、「許しがたい行動には制限とペナルティ」というテーマで対処法を学びました。

参加者の皆さんから「スーパーでカートに乗って遊んで注意を聞かない」、「子どもが家の中でボールを投げて遊んでしまう」、「他の人が嫌いな言葉を発してしまう」など、子どもたちの行動で悩んでいる問題を共有していただきました。その実例に対して、「問題の行動に注目しない」「我慢をできたらほめてあげる」「○回まででやめようねと制限する」など、解決策について先生が的確なアドバイスをしていました。

講座は、教室形式の堅苦しい講座という雰囲気ではなく、参加者と講師同士が話をしながら進めるワークショップが中心で、参加者の方は気持ちをしっかり受け止めてくださる先生のお話と、他の保護者の方のお話に共感しており、子育てに関する悩みや不安が軽くなった様子でした。また、講座終了後も参加者の方同士で和やかにお話されており、悩みを共有する仲間づくりのきっかけになっていました。

藤井先生から、「親も時には気を抜くことも必要です。いつも太陽のようにはいられません。まずは、25%できたら子どもも自分も褒めてあげてください」と話されました。

参加者の皆さんは、6回のトレーニングを通して「トレーニングで学んだことを実践してから、子どもたちが落ち着くようになった」「学校の先生に褒めてもらった」「家族が障害について理解してくれた」など、子どもたちや周囲の方の変化を実感しているそうです。

事業担当の榎本さんは、「講座で学んだことを親子間で実践することが出来た方も多く、嬉しいです。参加された親御さんは、子育ての他に介護やお仕事をしている方などもおり、プログラムで学んでいただいて、少しでも子育てが楽になり、子育てにかかる負担・時間が減るようになればと思います」と話されました。

1人で子育ての悩みを抱えていらっしゃるお父さんお母さん方も多いと思いますが、子育てのスキルを学びながら、同じ想いを持つ保護者の方と、悩みや不安を共有できるこうした機会は大変貴重だったのではと思います。来年度、フォローとして情報交換会を実施する予定だそうです。
保護者の皆さんが、安心して子育てができる地域になるよう、継続してつながりを持てる情報交換の場や子育ての方法を身につける場が増えていけばと感じました。
発達支援研究センターでは、講座や講演会の他、心理相談室、児童発達支援事業、放課後等デイサービスなどの事業も行っています。詳しくは、下記をご覧ください!

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(代表 高橋信子さん)
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