えがお大作戦
~学校の枠を超えた高校生たちの思い遣りに溢れた活動~
2012年から山形東高等学校生徒会が開始した「えがお大作戦~アフガニスタンに贈るランドセル~」をご存知でしょうか。活動が今年3年目を迎え集大成ということで、他校からの協力も得てより多くのランドセルを集めるため、今年度当センターの会議室を利用して「えがお大作戦」実行委員会が開かれてきました。そして、ついに集まったランドセルの発送式を行うという情報が入りましたので取材をさせて頂きました。
「えがお大作戦」はどんな取り組みかは、山形県立山形東高等学校のホームページに掲載されています。
(※詳しい情報は、こちらをクリック)
ランドセルの発送式の日、霞城セントラル1Fアトリウムで活動が始まっていました。床にランドセルを並べて何かの形を作ろうとしています。民放4社が取材にきており、注目されている様子を伺うこともできました。
高校生たちは発送式の準備に大忙し。この活動の主体となっている山形東高等学校の須貝教頭先生にお話を伺ったところ、「集まったランドセルは308個、霞城学園高校の文化祭で更に集まる予定。生徒たちは100人近く集まる予定」とのことでした。
写真撮影を担当している生徒に尋ねてみると「ランドセルで、“ランドセル”を作っています」と元気な答えが返ってきました。出来上がった形を見て素直に納得。この発送式を知らずにたまたま霞城セントラルを訪れた人たちに興味を持ってもらうには十分なパフォーマンスでした。
そして、外のイベント広場で発送式がスタートしました。この日は気持ちの良い秋晴れ。発送式の進行も生徒たちで行い、実行委員長である山形東高校鈴木幹大さんの挨拶に続き、山形東高校の須貝教頭先生の挨拶、霞城学園高校の笹島良太副実行委員長から正式な成果発表があり、今日発送するのが308個であることがわかりました。
1週間後の霞城学園高校の文化祭で、更に40個集まる予定なので今年の成果は最終的には348個となるそうです。
今年の「えがお大作戦」実行委員会協力校の生徒会長の皆さんの挨拶のあと、先ほどのランドセルを囲んでの記念撮影を行いました。
ランドセルで作った“ランドセル”を囲んでの記念撮影です。7校の生徒が集まっていますので当然制服も様々。違った制服の生徒が協力し合いながら同じ活動をしている姿は中々見かけませんが、それぞれの顔を見ると実に楽しそうで、輝いていました。
イベント広場にはトラックがスタンバイしており、きれいに掃除された車体は秋の柔らかな日差しの中で「えがお大作戦」の横断幕をつけて、誇らしげに生徒たちを待っているかのようです。
ランドセルはダンボールに3個ずつ梱包され、テーピングされた後いよいよ積み込みです。
高校生たちがリレーで運んでくるランドセルを運送会社のスタッフが受け取り荷台へと積み込みます。
きれいにトラックに積み込まれ出発の時を迎えます。
山形東高校の横山哲先生によると、横浜港からアフガニスタンへの国外運送費(一個につき1800円)は各学校で学校祭や募金を行いジョイセフへ送金し、第一貨物さんの山形から横浜港までの国内郵送費は各学校合同での募金活動や山東の学校祭での売上金と企業協賛金から拠出しているとのことでした。
「学校の枠を超える」というのは、そう簡単に実現できることだとは思いません。一緒に協力して実施しようと考えたこと、そして何より最後までやり切ったこと、頭が下がる思いです。記念撮影の時に見せた「えがお」、トラックを見送るときの「えがお」、こんな笑顔が広がれば暗いニュースも減るのではないかと感じました。是非来年以降も続けて欲しい取組みだと思いながら会場を後にしました。