女性すまいネット@山形 みらいえ~る
親子で作ろう 段ボールエコハウス>
自然の力を活かしたエコな家で快適に暮らそう 夏編
女性すまいネット@山形(みらいえ~る)は、山形市近隣に住む女性建築士が中心となり、住まいづくりやまちづくりの研究および市民の皆さんに情報提供を行うことを目的に2014年に結成されました。これまで定期的に勉強会や見学会を開催しており、機関誌の発行、公開講座も行っています。
今回の活動は、自然の力(太陽光、風、植物など)を使い、エコで快適な家づくりを親子で学んでほしい、という目的で山形エコハウスの見学と、段ボールエコハウスを作成する体験学習を実施しました。
参加者は山形エコハウスに集合し、見学会が始まりました。この講座の参加者は親子合わせて50人以上にもなり、エコハウス内も熱気で満ちていました。初めにみらいえ~るを代表しての草刈さんの挨拶があり、東北芸術工科大学、建築・環境デザイン学科教授の三浦秀一氏からエコハウスの紹介をしていただきました。この山形エコハウスは山形県が環境省の補助を受け、平成22年3月に建設されたモデルハウスで、同様の建物が全国で20棟ある、ということでした。
そして、今回のテーマである快適な家づくりについてエコハウスの見学を通して、涼しく過ごせる仕組みを探していきました。まず、建物の外に出て屋根に注目しました。エコハウスの屋根は庇(ひさし)があり、直射日光が当たりにくく、日陰が長くできるように作られていました。参加者も壁や日なたのベンチに手を触れて、庇の効果を体感していました。
次に、室内に戻り部屋の壁にも触れてみました。すると、外の壁よりも冷たい、という感想があり、壁にも涼しくなる工夫があるようでした。実は、エコハウスは断熱性と気密性に優れており、壁には断熱材が30㎝入っており、窓も特殊なガラスを3枚重ねているので、太陽の熱が入りにくい構造になっているそうです。
その後、2階の天井と壁、地下のペレットボイラーの順に見ていきました。ペレットボイラーはエコハウスの暖房と給湯をまかなっているとのことで、質問した保護者の方は驚いていました。
エコハウス見学の後は、東北芸術工科大学の実習棟に移動し、班ごとに分かれて段ボールエコハウスを作成しました。中には、段ボールハウスの組み立てに苦戦していたお子さんもいましたが、親子で協力しながらイメージを膨らませてエコハウスを作っている様子が印象的でした。
作成の時間が終わると、班の中で一人ずつ工夫した点の発表をしていきました。それぞれエコハウスで学んだことを活かし、「断熱材を入れた、窓にすだれを付けた、屋根にソーラーパネルを付けた」など、工夫を凝らしたエコハウスの説明をしていました。三浦氏も段ボールエコハウスをひとつひとつ見て、庇やすだれなど日本ならではの工夫を伝えていってほしい、また今回の講座で学んだことを普段の生活に取り入れて快適に夏を過ごしてほしい」、とお話しされました。
今後の活動について、みらいえ~るの草刈さんにお話しを聞いたところ、「昨年はインテリアや、家を建てる際に必要な資金についての講座をしました。次回は家の収納・整理というテーマで行う予定です。また、エコハウスについても、今回は夏編だったが、冬編として暖かく暮らしやすい住まいづくりの体験講座をいつか企画したい。」とのことでした。
今回、参加者の皆さんが作成した段ボールエコハウスは、みらいえ~るのWebサイトで紹介されています。どのような工夫がされているのか、興味がある方はぜひご覧ください。
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