あいらぶ末広 楽市楽茶
5月21日(土)、山形市の末広三区町内会集会所で、今年度最初の「あいらぶ末広 楽市楽茶」が開催されました。
団体名でもあり、イベント名でもある「あいらぶ末広 楽市楽茶」は、高齢者、障がい者、子ども、若者といった、末広地区に住む方々と、その地区に縁のある方々が交流し、顔見知りになることで地域の活性化を目指し活動しています。
今回で通算5回目となるこの取り組みは、末広町の4町内会(一区、二区A、二区B、三区)、地域包括支援センターふれあい、NPO法人山形自立支援創造事業舎「みちのく屋台こんにゃく道場」、地区の民生児童委員と福祉協力員、山形市社会福祉協議会によって運営され、今回からは、山形県立山形西高等学校の有志のみなさんも運営の輪に加わりました。
集会所の外では、玉こんにゃくや野菜の販売といった「青空市場」、そして、地域のみなさんがお家で使わなくなったものを持ち寄っての「フリーマーケット」が開催され、集会所の中では、介護予防に効果があるとされている「百歳体操」が行われました。
この取り組みのきっかけは、地域住民を対象とした「認知症サポーター養成講座」でした。受講はしたものの、約300世帯ある地域住民の間には普段あまり交流がなく、そもそも、誰が、認知症のサポートが必要なのかがわからない。また、そんな状態で災害が起きた時のことを考えると、互いに協力し合うのはとても難しい。そこで、住民同士が顔なじみの関係になれば、そういった課題が解消できるのではないかと考えたとのことです。そして、この地域には、住民生活の核となる公民館やコミュニティセンターがないことから、末広の人々が日を決めて集会所に集うことで、「ここに集まれるといいね」と思える場づくり、そして、交流のきっかけづくりを図ろうと昨年から開催を始めました。
これまでは、歌、手品、町の歴史講話、そして、「みちのく屋台こんにゃく道場」で昨年商品開発をした「やまがた市役所食堂カレー」の試食会などをしながら交流を図ってきました。
また、今回から山形西高の有志のグループが運営に加わり、この日は3名の方が参加していました。普段は10名程で活動をしているとのことです。学校もこの取り組みに協力的で、この日、屋外に設置されていたテントと、集会所内に並べられていたイスは山形西高から提供されたものでした。
関わるきっかけとなったのは、冬季間に行った「除雪ボランティア」で、その時に関わりのあった山形市社協の方からこの取り組みを教えてもらったそうです。彼女たちの参加で、会場では子どもたちと高校生が遊ぶ光景の他にも、地域住民の方が西高生にテントの片付け方を教えるといった光景が見られ、運営者の間でも交流が図られていました。
昨年度は、7月から10月までの間を月1回のペースで開催して来たものの、毎月の開催は大変であったことから、今年度は5月・7月・9月・11月の隔月ペースで開催して行くとのことです。イベント後には、次回の7月30日開催について早速打合せが行われていました。
「組織の枠を越える」というのはかなり難しいことなのですが、運営側の各団体がこの場づくりのために、横のつながりの中で、調整しながら自主的に協力し合っていたこと。そして、会場が末広の人たちの笑顔で溢れていたのがとても印象的でした。
■あいらぶ末広 楽市楽茶
メール fureai@forest.ocn.ne.jp
(取材・文責:花屋)