「山形TFC」は誰もが参加できる地域の陸上競技クラブとして、平成16年7月に活動を開始しました。 以来、少しずつ形を変えながら、総合型地域スポーツクラブとして活動を行っている団体です。
今回は、スポーツに取り組んでいる小学生以上のジュニアとその保護者の方々を対象に「ジュニア競技者のためのシンポジウム」が遊学館にて開催されました。
シンポジウムは2部構成になっており、前半は株式会社明治で管理栄養士をしている高橋さんから、毎日の食事と栄養素についてのお話がありました。体のエネルギーとなる炭水化物やたんぱく質などの栄養素が多く含まれる食品の紹介や、筋肉を増やすためにはどうすればよいか、水分補給のタイミングといった普段のトレーニングに関わることについて、参加者の皆さんはメモを取りながら熱心に話を聞いていました。
その他、栄養素の働きや1日の摂取量など、スポーツ選手だけでなく普段生活している人にもあてはまるものが多く、髙橋さんが講演の中で何度も「毎日の食事の中でバランス良く栄養素を摂るように心がけてください」と言っていたのが印象的でした。
後半は、現役で活躍している北京オリンピック日本代表の安孫子選手、ハードル県記録保持者の古川選手(不在のため山形TFCの武田コーチが古川選手の資料を披露)、そして髙橋さんの3名のパネリストと、山形TFCの五十嵐理事長のコーディネーターで、普段の食事で気にしていることなどを話題に進められました。
両選手とも、毎日3食欠かさずに食べていることがわかり、さらに古川選手は質の高い練習ができるように、食べ物が消化するまでの時間と練習時間を計算し、食事の量を調整しているようです。試合の前の食事は予選があるかどうか、といった1日のスケジュールに合わせて水分不足、塩分不足にも気をつけながら間食を摂っているようでした。
質疑応答の時間では、参加者から「練習がない日はどれくらい食事を摂ればいいのか?」、「子ども(小学生)に対してプロティンなどは何歳から大丈夫なのか?」、という質問が出ました。安孫子選手からは参加者に「1日ご飯を何杯食べているか?」という質問もあり、参加者に手を上げてもらう場面もありました。
最後に、五十嵐理事長から「現在活躍している選手たちの話を受け、皆さんも今のうちから食事のバランスを考えて3食しっかり摂ってほしい。また、途中でサプリメントの説明もあったが、毎日の食事が基本となるので、自分でよく考えてサプリメントなどを活用してください」と、参加者にメッセージを送っていました。
参加者の中にはユニフォーム(または体育着)で参加していた中学、高校生も多く、五十嵐理事長に告知についてお聞きしたところ、「会員と市内の小学校、中学校にチラシを送付している。今回は北高、南高、山本学園が学校単位で申込みいただいた。その他中学生や家族での参加も含めると約80名の参加があった」と団体のネットワークを活かして募集を行ったことを教えていただきました。
「今回は株式会社明治の管理栄養士の方をお招きしたが、大塚製薬、ミズノなどの各メーカーとのつながりを生かしながら、来年度以降も講演会を続けていきたい」、と話す五十嵐理事長。今後も体験型のイベントと併せて、スポーツに関して身近に学べる場として、今回のようなシンポジウムを実施してほしいと思います。
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