山形市市民活動支援センター主催

「思い込みを探そう アンコンシャス・バイアス」を開催しました

東北文教大学非常勤講師の齋藤由美子さんを講師にお招きし山形市市民活動支援センターの高度情報会議室を会場に「思い込みを探そう アンコンシャス・バイアス」を開催しました。山形市以外からいらした方もいて、参加者25名の方々に4~5名ずつのグループに分かれて着席いただき、最初にアイスブレイクとして「写真の残り半分探し」のワークをしました。

これは、1枚の写真を半分に切ったものを封筒に入れて、各自1枚ずつ引きます。自分の写真に何が写っているか確認し、切り取られた残りの写真を想像して持っている人を探しました。半分を探すことがなかなか難しく、写真を完成させたのは、半数位の人でした。終わった後、自分の想像したものが実際とは違い、そこに自分の思い込みがあったことに気づき、驚いた人が多かったです。

また、写真を探しながらいろんな人と話すことで、会場の雰囲気も打ち解け、和やかに講座が進みました。

 

次に、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)とはどういうことか、なぜ今注目されているかの解説があり、ダイバーシティ(多様性)、インクルージョン(包摂)を推進するためにはアンコンシャス・バイアスを知ることが必要であることを共有できました。

アンコンシャス・バイアスを持つことは悪いことではなく、問題となるのは、無意識に関連付けられたことが、ネガティブな言動やしぐさとなって、相手や周囲によくない影響を与えることだということです。

 次に10項目のチェック表を使って、自分の中の意識を確認し見える化しました。そしてアンコンシャス・バイアスが生まれる背景には、脳の構造と情報処理の特性や自己防衛心等があることが理解できました。その後、代表的なアンコンシャス・バイアスについて学び、決めつけや押し付けの言動に表れやすいこと、自分自身へのアンコンシャス・バイアスについても考える時間を持ちました。

次に2回目のワークをしました。グループの中で自分が経験した(気が付いた)アンコンシャス・バイアスと自分がしたと思えるアンコンシャス・バイアスについて、付箋紙に書き出し模造紙に張りながらグループ化して名前を付けました。そしてグループごとの発表では、6グループどれもがたくさんの意見が出て、新しい気付きがありました。

最後は講師の齋藤先生から、アンコンシャス・バイアスが与える影響(個人と組織に)と、アンコンシャス・バイアスへの対処法、そして自分も相手も尊重していくためのコミュニケーション「Iメッセージ」の紹介があり、参加者みんなで練習してみました。参考資料もたくさん紹介いただき、実り多い講座となりました。参加者からは、「ワーク1の写真で実際の思い込みに気づいたので、その後の説明がよく分かった。」、「今まで無意識に考えたり行動していたことに気づかされた。」、「Iメッセージは面白いなと感じた」、「とてもわかりやすく説明していただき、楽しく学べた。自他尊重のコミュニケーションを心がけたい。」などの感想が寄せられました。

これからも、団体の組織運営に役立つ講座を企画していきますので、是非ご参加ください。参加してくれた皆さん、講師の齋藤由美子さん、ありがとうございました。

文責:「思い込みを探そう アンコンシャス・バイアス」 担当 有川