令和6年5月8日(水)に、第32回となる「哲学カフェ」を開催しました。
今回は大型連休明けにも関わらず、13名とたくさんの方に参加いただきました。中には前回開催日からこの会を待ち遠しく思っていたという方もいて、主催者側としては嬉しく思うと同時に、期待に応えられるよう改めて気合を入れ直すこととなりました。
今回のテーマは「コミュ力(りょく)ありますか?」。まずは参加者の皆さんに自身のコミュニケーション能力についてお聞きしたところ、ほとんどの方があまり高くないと感じているようでした。以前はあると思っていた人でも、様々な経験を経て、結果として高くないという結論に達したという人もいました。
続いて、何が原因となってそのように考えるようになったかという問いに対して、さまざまな答えが返ってきました。自分は話すのは得意でコミュニケーション能力も高いと思っていたが、実は人の話をあまり聞いていないことに気づき、それ以来自分の能力に疑問をもつようになったという人もいれば、普段の仲間同士のコミュニケーションには自信があるが、仕事関係でのコミュニケーションは苦手という人もいました。また、自分には「共感力」がないと話す人もいて、そこから意見の合わない人や立場の違う人とのコミュニケーションの取り方、コミュニケーションにおけるテクニックの有効性、ディズニーランドやスターバックスでの接客における挨拶、挨拶における子どもへの教育論などなど、さまざまな議論が展開されました。
私個人としてはコミュニケーションというのは他人への関心から生まれるもので、受け入れの幅が広ければその能力も高いと言えるのではないかと思います。テクニックなどという前にまずはそこから変えていけば、おのずとコミュニケーション能力も高くなるのかもしれません。
最後にSNSなどにおける若者のコミュニケーションについても議論となり、それらを否定するのではなく理解することが必要という話になりましたが、さて本当に理解することが可能なのかといったところで、今回は時間となりました。
次回は6月12日(水)開催予定です。テーマは「わたしが感じる美しさ」。
美に対する基準はひとそれぞれ。美を求める対象もまた、ひとそれぞれです。そのように、基準も対象もあいまいなまま語られる「美しさ」とは、はたして一体何なのでしょうか。
あなたはどのようなものに「美しさ」を感じますか?
文責:「哲学カフェ」 担当 川部拓哉
※最近多数のお申込みをいただいており、現在は当日参加をお断りさせていただいております。参加の際には事前のお申し込みをお願いします。