令和6年8月17日(土)に、第35回となる「哲学カフェ」を開催しました。

今回は初の土曜日開催、3名の初参加の方を合わせて11名での開催となりました。その中には、ずっと参加したいと思っていたけれど仕事などの都合上いつもの平日の開催では参加できなかったが、今回は土曜日の開催ということでようやく参加出来ましたという方もいらっしゃいました。

今回のテーマは「恋愛と友情」。自身の経験に基づく恋愛エピソードを披露しなければならないと思った参加者が多く、最初こそ尻込みしている発言が目立ちましたが、そもそもいつもよりも柔らかめなテーマということで、しだいに皆さんの口も滑らかになり、終始笑いの絶えない賑やかな話し合いになりました。

まずは「男女間の友情は存在するのか」というはるか昔から言われ続けてきた疑問を皮切りに議論を始めました。すると「そもそも友情というものがよくわからない」、「友人はわかるが、友情とはなんだ」という話となりました。そのうえで、男女にかかわらず、好きな人と接する時には自分を取り繕ってしまい4割しか本当の自分を見せられないが、どうでもいい人には8割本当の自分をさらけ出せるといった意見も聞かれました。

また男女間ではその関係や心情といったものを、例えば風俗業やマッチングアプリなど金銭的なものに変換されてしまい、純粋に人間同士の関係が成立するのは難しいのではないかといった意見もありました。その他にも、恋愛と結婚は別なものかといった議論、さらに恋愛から始まって結婚へと発展し、生涯を通じて長く培われた現在のパートナーとの関係はなんと呼ぶべき存在なのかといった話まで、さまざまな議論が展開し、今回もまた、特に結論めいたことはなにもないままに、まだまだ話し足りないといった雰囲気の中で終了となりました。ちなみに長く連れ添った相手のことは、「同志」や「戦友」と思っているという意見があり、その中でも、もはや男女間のときめきは不要という人と必要と考えている人さまざまな考えの人がいらっしゃいました。

もともと恋愛や友情のかたちは人それぞれであり、自分では当たり前と思っている考えでもほかの人から見たらまるっきり反対ということもあり得ることです。今回の話し合いで、本当に千差万別だと改めて感じました。

次回は9月11日(水)開催予定です。テーマは「正しさ」について考える。

開催日の9月11日といえば、23年前にアメリカで同時多発テロが起きた日です。あれから世界は大きく変容しました。国家間の争いをはじめとして宗教や人種といった大きな問題ばかりでなく、日頃SNSで飛び交う言葉の暴力や偏った考えなど、正義とはなにか?と考えることも多くなったのではないでしょうか。

次回は「正しさ」について、深く掘り下げて考えてみたいと思います。

文責:「哲学カフェ」 担当 川部拓哉

※最近多数のお申込みをいただいており、現在は当日参加をお断りさせていただいております。参加の際には事前のお申し込みをお願いします。