この取材レポートは、 取材ボランティアの方より、センター主催講座にご参加、ご協力いただき作成された記事になります。

 

やまがたNPOウィーク 企画講座
「居場所づくり事例発表会」

 

 12月8日日曜日、霞城セントラル23階にある山形市市民活動支援センターの高度情報会議室で居場所づくり事例発表会を行いました。この日は「ボランティアおもだか 逢いの蔵」さん、「NPOはなはな倶楽部」さん、「NPO法人 すみれ会」さん、「NPO法人 ぽっけとぴーす」さんの4つの団体の皆さんに活動事例を発表していただきました。
 

 山形市で活動している「ボランティアおもだか 逢いの蔵」さんの素敵な蔵には、地域の皆さんが気兼ねなくおしゃべりができる居場所があります。そこでは皆さんが下の名前で呼んだり、手作り料理を食べたりするなどして、より自由で参加した皆さんがより親しくなれる環境が整っています。代表者の堀川さんによると、「自分が居場所を作ってあげている、という感覚を持たずに、地域がこうなればいいなという強い思いを大事にしている。」とのことでした。

 上山市で活動する「NPOはなはな倶楽部」では、自身のフラワーアレンジメントの経験を通して、はなカフェを行なっています。カフェではアレンジメントの技術以上に、ほっと一息できるような交流溢れる空間を大切にしています。代表者の吉田さん自身もこの活動をとても楽しみにしているそうです。

 「NPO法人 すみれ会」では住み慣れた地域で助け合いを目指し、介護保険制度では手が届かない部分の支援活動を山形市で行なっています。週一回の「ミニデイサービス」では、体操や音楽療法、悩み事や近況報告ができます。「ここにくればみんなが64歳!」という合言葉をもとに、様々な世代間で居心地のよい空間が作り上げられています。

 「NPO法人 ぽけっとぴーす」では障がいをもつ子どもの親をはじめ、そうでない親同士での悩みの共有や問題を解決できるようなおしゃべりカフェを寒河江市で開いています。ここでのおしゃべりが仲間づくりに繋がり、事業所づくりに発展したり、地域の送迎機関ができたりするなど、地域の環境がよりより良くなることにつながっています。
 

 発表後、発表者と発表を聞いた皆さんでの交流の時間がありました。「この会が活動展開に興味のある人の励みになって嬉しい」という発表者の声や、発表を聞いた地域の方々からの「自分自身にできることが、色々な事例から具体的に描くことができた」などの言葉もいただきました。団体同士やお越しいただいた地域の皆さんと、地域活動の情報交換やアイディアの共有ができる場として、事例発表会は充実したものとなりました。今回のようなすでに活動している人に直接話が聞ける機会があることで、地域活動への知識や具体的な問題へのアプローチについて学ぶことができると思います。私自身とても勉強になりました。

(文責:仙台育英学園高等学校2年高橋乃亜)