平成27年度山形市コミュニティファンド公開プレゼンテーション開催報告

平成27年7月25日に行なわれました「平成27年度山形市コミュニティファンド公開プレゼンテーション」についてご報告いたします。

当日は、一般市民審査員と当日見学者の方合わせて180名の皆さんにご来場いただきました。市民審査員の皆さま、発表団体の皆さま、ボランティアスタッフの皆さま、ご協力いただきまして誠にありがとうございました。

「山形市コミュニティファンド(市民活動支援基金)」は、市民の皆様からの善意による「寄附」を市 民活動団体が行う公益的活動の支援に結びつけ、地域課題の解決に繋げる地域貢献型のファンドです。寄附の種類は、「分野希望寄附」、「団体寄附」、「一般寄附」の3種類があり、この公開プレゼンテーションは「一般寄附」を原資とし、分野を問わず山形市で活動する市民活動団体の公益事業を支援するプログラムです。補助対象事業の選定は、書類審査の後、公募で決定した市民審査員に対してプレゼンテーションを行い、その投票の結果にもとづき行われます。開催10年目となった昨年度より補助の総額が300万円に増額され、30万円を1件あたりの上限としています。 「山形市コミュニティファンド公開プレゼンテーション」は多くの団体が活用し実績を残してきました。今年度は、18の事業提案があり、165名の市民審査員の投票により、10の事業が補助対象として選定されました。

1.柏倉にぎわいづくりネットワーク

柏倉にぎわいづくりネットワークは『雪かきでつなぐ地域のにぎわいづくり事業』と題し、市内2箇所程度を対象地区として、雪かきが困難な世帯への雪かき支援者を首都圏などの県外から集め、雪かき体験・地域行事への参加・地域住民との交流活動を実施するという事業を提案しました。
2.山形大花火大会サポータクラブ

山形大花火大会サポータクラブは『花火大会エコステーション整備事業』と題し、「エコステーション」を構成するテントの更新・ごみ箱の新規作成を行い、合わせてごみの分別活動を行うにあたり必要な掲示物などを作成し、花火大会におけるごみの分別回収をこれまで以上に効果的に実施できる環境を整えるという事業を提案しました。
3.芸創科学振興協会

芸創科学振興協会は『アートセラピープログラム2015』と題し、健康づくりと芸術活動を融合させたメソッド(教程)を制作し健康づくりの新しい「やまがたモデル」を構築し、地域健康づくりの意識涵養をするという事業を提案しました。
4.映画『よみがえりのレシピ』製作委員会

映画「よみがえりのレシピ」製作委員会は『在来作物で味覚のレッスン2015』と題し、地域ならではの伝統の食・作物による食育活動を通して、子どもたちを含む住民らの地域に対する興味関心を促すことにより、山形の食文化・作物の多様性を守ることの大切さ、並びに、「地域文化としての食」のかけがえのなさの認識へとつなげるという事業を提案しました。
5.健康いきがいクラブ

健康いきがいクラブは『「いきがいづくりでいつでも健康」クラブ活動』と題し、高齢者の「いきがい」と「健康」づくりの為、年齢や体力、性別等それぞれの個性に応じて誰でも参加でき、尚且つ、季節や天候に左右されず実践できる室内遊戯会を開催し、より多くの参加者を募り地域高齢者の「いきがい」と「健康」づくりと人的交流のネットワーク構築を促進するという事業を提案しました。
6.山形に自分史センターをつくろう会

山形に自分史センターをつくろう会は『「自分史」の普及と、気軽に「自分史」に親しめる場づくり』と題し、いろいろな方がつくった「自分史」を一般の人も自由に読むことができ、気軽に「自分史」に親しめる場を設けることをめざすという事業を提案しました。
7.認定NPO法人IVY

認定NPO法人IVYは『ユースで語ろう!地球のこと、世界のこと!』と題し、山形に居ながらグローバル社会の一員として国際的視野を持ち、持続可能な地球の未来を考える視点を持てるよう、国際関係の専門家によるセミナーや、学生が講師となった学習会などを行い、議論の場を作っていくという事業を提案しました。
8.ケアリングスマイル

ケアリングスマイルは『「ケアリングクラウン」の体験を通して笑顔になろう!』と題し、「みんなが幸せになる社会づくり」という大きな目的の実現に向け、未来の担い手である若者にクラウニングを体験してもらうことで、「未来のクラウン」を増やしていくという事業を提案しました。
※「クラウン」とは野暮ったさやおどけた振る舞いで、人々に幸福や喜び、笑いをもたらす「道化師」のこと
9.ぷらっとほーむ

ぷらっとほーむは『民主主義をやりなおす(実力養成!デモクラシー講座)』と題し、若い世代に対し「戦争と平和」、「戦後民主主義」などのテーマについて他者との対話を通じて自由に学べる機会を保障したいという事業を提案しました。
10.東北RELATIONSHIP

東北RELATIONSHIPは『山形だヨ 全員集合~キャラクターズ~』と題し、障害を持った方々の積極的な社会参加のきっかけとして、障害が有ってもできる「物づくり」のイベントを企画・開催し、福祉施設等との連携を図ることで障害を持った方の可能性についても理解を深めてもらう機会にするという事業を提案しました。
11.やまがた気仙沼会

やまがた気仙沼会は『東日本大震災の経験を防災に生かす』と題し、気仙沼出身の方たちが中心となり、震災の語り部を気仙沼市から招き、被災地の生々しい震災当時の様子やその後の生活、現在の状況などを話していただくことで、災害に対する心構えを強くして欲しいという事業を提案しました。
12.100人の仲間たち

100人の仲間たちは『花と遊ぼう』と題し、花の特徴や育った環境等を説明し、1本1本を観察し、花同士が引き立つように子ども達に考えさせながら花を生けさせる。また、家に持ち帰り、置き場所を考え、水をやり、世話をすることにより、生命を愛おしく感じ、互いの個性の違いを認め、大切にする心を育むという事業を提案しました。
13.女性すまいネット@山形(みらいえ~る)

女性すまいネット@山形(みらいえ~る)は『自然の力を活かしたエコな家で快適に暮らそう!~親子で考えよう環境に優しい家~』と題し、人と自然が共生できる住みやすい未来づくりに貢献し、そして、参加してくれた子ども達の中に、将来「家づくり・まちづくり」を担ってくれる子が現れることを期待するという事業を提案しました。
14.NPO法人山形県腎友会

NPO法人山形県腎友会は『もっと知りたい、知って欲しいips細胞と腎臓病』と題し、腎臓病患者だけではなく、他の病気の患者の方、患者のご家族の方、そして、今は健康な方に、様々な病の治療にと期待されるips細胞のことを知っていただき、患者のことを理解し、共に行動して頂くことで、病と向き合う力にしたいという事業を提案しました。
15.ネットモラル・いじめ対策親の会

ネットモラル・いじめ対策親の会は『“幼・小・中 親が子どもに教える安全なインターネット活用術”』と題し、園児・児童・生徒を持つ親自身の活用能力と意識の向上を図り、子どもが適切にインターネットを活用できるよう導くための講座の開催と、パンフレットを作成・配布するという事業を提案しました。
16.NPO法人山形県喫煙問題研究会

NPO法人山形県喫煙問題研究会は『義務教育における喫煙防止教育の拡大事業』と題し、小・中学生を対象に児童生徒向けに作成し高い評価を受けている教育用CDを使い、子どもにも分かりやすい喫煙防止教育を行う。その結果として、新たな喫煙者の増加を防ぐと同時に、子ども達が禁煙支援サポーターとなることを期待した事業を提案しました。
17.クローバーの会@やまがた

クローバーの会@やまがたは『孤立しがちな不登校の子どもを抱える家族にアプローチする』と題し、不登校の子どもを抱えた家族に、クローバーの会@やまがたの存在と活動に気づいてもらえるように講座を開催する。そして、定期的に開催する親の会につながる窓口を広げ、当事者が安心できる交流の場をつくるという事業を提案しました。
18.魔法の質問やまがたキッズ

魔法の質問やまがたキッズは『大人も子供も自分らしく活躍できる世の中をめざして~しつもんで可能性を引き出そう~』と題し、「どうすればうまくいくか?」と子どもの行動に合わせ質問を繰り返し、やる気を引き出し、例え失敗しても再び目標に向けた行動ができる子どもに変われることを教えたいという事業を提案しました。

また昨年度より、過去に補助を受けた団体にその後の活動実績と今後の活動予定などを発表していただいていますが、今年度は平成24年度と25年度に補助対象となった『NPO法人やまがた市民後見サポートセンター』に報告をしていただきました。当初は山形市内だけでの活動でしたが、現在は他の市町村からも要請を受け講座を開催する等、活動範囲を広げながら地道に活動していることや今後の予定等を報告いただきました。

全18事業のプレゼン終了後、市民審査員の皆さんから応援したいと思われる5事業に投票していただき、その結果をもとに10の事業が補助対象事業として決定いたしました。各団体とも提案する事業の内容を一般の方にもわかりやすいように工夫を凝らし発表していましたので、審査員の方はプレゼンテーションに引き込まれている様子でしたし、5つの事業を選ぶことに苦慮されている審査員の方も見受けられました。今年度も市川昭男山形市長にお越しいただき、市民審査員として投票していただいた他、ご講評もいただきました。山形市長として参加いただくのは今回で最後となりますので感慨深げな様子も感じ取ることが出来ました。市川市長、お疲れ様でした。 来場された皆さんからのアンケートには、「身近な市民活動を知る貴重な経験になりました」、「山形市のため、人のために働く人たちを見て自分もがんばろうと思えた」、「山形の未来を本気で考えている方々がたくさんいるのを知って感動した」など、多くのご感想とご意見をいただきました。

センターでは、補助対象となった皆さんの事業実施の様子を当センターのウェブサイトを中心に随時お知らせしていく予定ですので是非ご覧ください。

多くの市民の皆さんのご参加、ご協力をいただき、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!