- 「紙芝居制作出前講座」
令和4年10月21日(金)10:30 ~ 12:00 山辺町中央公民館
山形紙芝居研究会(共催:どんびんさんすけの会)
令和4年10月21日(金)、山辺町中央公民館で開催された「紙芝居制作出前講座」を取材してきました。これは令和4年度伝統芸能育成事業 こども伝承活動ふるさと塾「出前講座」として開催されたもので、山形紙芝居研究会とどんびんさんすけの会との共催事業です。
会場につくと、中から楽しそうな笑い声が聞こえてきました。参加者は元気いっぱいの女性13人です。中には西川町から参加された方もいました。講師のときわひろみさんは、宮城県を拠点とした「みやぎ紙芝居の会」などを主催されている紙芝居作家・紙芝居実演家・絵本研究家です。山形には15年間通って紙芝居の指導を継続しているとのことでした。今でも年に5~6回は来形しているそうです。
緊張しながら案内された席につくと、始めに講師の紹介があり、次いで参加者が全員自己紹介をしました。皆さんのユーモアあふれる語り口に、会場のあちらこちらから笑い声が響きます。自己紹介が終わると、講師のときわひろみさんによる紙芝居の実演がありました。宮城県の昔話を題材にした「へったれよめご」です。内容も面白おかしく、講師の演じ方も熱が入ってぐんぐん引き込まれました。
次に山形紙芝居研究会の折原会長による「孫と暮せば」の実演がありました。これは、ひょんなことから同居することになった孫とばあちゃんの世代を超えた交流を描いていて、やきもきしたり、ハラハラしたりしながら、しみじみと温かい気持ちになりました。
休憩をはさんで後半は、2名の参加者や会員の方から手作り紙芝居の実演です。こちらは蚕をテーマにしていたり、身近な観光地山寺を題材にしたりと山形らしさあふれる紙芝居でした。色んな年代の人に見ていただきたいと思える内容でした。
この講座は15時まで続く予定でしたが、こちらの都合で午前中だけの参加となりました。山辺町から帰る途中、会場でやり取りしている皆さんの笑顔を思い浮かべながら、会場では笑いが何回も起きたこと、そして生きることを応援する気持ちが伝わってきたことなど思い出しました。
紙芝居は、子どもの想像力や国語力などを効果的に育むと言われています。また、大人にとっても同じ空気の中で『演じ手』と『聞き手』が物語世界を共有することで、お互いに心を動かしそこから共感力が育まれていく効果もあるそうです。認知症ケアとしても効果があるとされており、感動や喜びを思い出すことで、他人とのコミュニケーション意欲につながります。 そしてそこから生活意欲にもつながっていくという「回想法」という認知症ケアの一つだということです。
多くの人に紙芝居の魅力を感じていただき、小さい子も高齢者も紙芝居に触れる機会が増えて、紙芝居という文化がますます広がっていけばいいなと感じました。
■お問い合わせ
山形紙芝居研究会
代表 折原由美子さん
電話・FAX 023-644-1696
(文責:有川)