認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭主催の金曜上映会・日曜出張版に行ってきました。

令和7年4月13日(日)にやまがたクリエイティブシティセンターQ1にて開催された認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭主催の金曜上映会・日曜出張版に参加してきました。

今回は映画祭の高校生チーム『ドキュ山ユース』が企画運営しており、89年の映画祭初回にインターナショナル・コンペティション部門で上映され奨励賞を受賞した『家族写真』を16mmフィルムで上映、終了後には映画上映のデジタル化が進む昨今、なかなか目にする機会も減ったフィルム映写機の仕組みの解説や高校生がファシリテーターとなって参加者と感想をシェアするおしゃべり会を行いました。

 

この作品は、異なる文化圏からやってきたことが常に関心と議論の源になっていた国際結婚をした、監督夫婦の日本への里帰りを記録した映画です。妻のクリスティンの視点を通して、ごく普通の日常生活のなかで異国の人々と適応することがどのような意味があるのかを探る内容となっています。その中で描かれるのは2人の結婚によって新しく家族となった日本人たちの姿であり、今とはまた違った80年代後半の日本人特有の価値観が写しだされた作品です。

上映終了後には16mmフィルム映写機の仕組みが解説されました。今回のセレクションにあたって、フィルム上映がしたいということも企画趣旨の1つだったそうです。今ではデジタル化が進み映画館ですら映写機を見なくなって久しいですが、映写機の回る音を背中に背負ってみる映画はノスタルジィに浸ることができ、とても贅沢な時間を過ごしました。

 

最後はドキュ山ユースのメンバーがファシリテーターとなってグループに分かれて作品の感想をシェアしました。自分が参加したグループはたまたま高校生と40代という組み合わせであったため、映画の時間軸を実際に経験した人と今を学生として過ごしている人とで着目するポイントに差異があったり、世代間の抱えている問題の違いなどを知ることができました。

ドキュ山ユースは山形国際ドキュメンタリー映画祭の高校生チームです。山形の映画文化やドキュメンタリー映画の魅力を伝えるために上映会の開催やボランティア活動などの様々な活動を行っている団体で、山形県の高校に通う生徒であれば誰も参加できるそうです。みなさんもご興味があれば参加してみてはいかがでしょうか?

お問い合わせ先
認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭
TEL:023-666-4480
Eメール:info@yidff.jp