七日町御殿堰で新米づくり体験

柏倉にぎわいづくりネットワーク

 柏倉にぎわいづくりネットワークは、山形市西部にある柏倉・門伝地区のにぎわいづくりのために、地区内外の人や団体との交流・連携による活動を行っている団体です。

 今回の事業は、地域資源を活用した地域の活性化を目的に実施されました。具体的には、柏倉地域の余った農地を活用し、その農地で育てて収穫した農作物を周辺施設に提供することで、様々な団体と交流を行うというものです。そして、この事業は平成30年度山形市コミュニティファンド公開プレゼンテーション補助対象事業となっています。

 この日は、柏倉地域で刈り取り、七日町御殿堰「水の長屋」に天日干ししていた稲を脱穀、籾摺りする作業を行うということで、その様子をお伝えします。

 初めに、脱穀機と籾摺り機の準備をしました。この機械は地元のライスセンターからお借りしてきたものらしく、掃除を念入りに行った後に動作確認をしていました。足踏み脱穀機は写真でしか見たことがなかったのですが、昔はどの農家も稲刈りの後は、このような足踏みの脱穀機を使っていたそうです。

 次に、天日干しの稲を下ろした後、参加者の方と一緒に脱穀をしていきました。「昔は稲刈りの際に、よく見かけたが最近は見なくなった」、と当時のことを懐かしく思いながら、慣れた手付きで次々と脱穀していく方、初めて脱穀機を見たという親子など、通りがかった方も含め様々な世代の方にお手伝いいただきました。特に子どもたちには作業をしながら、なぜこの作業が必要なのか、どのようにしてお店で売られている米の状態になるのか学ぶ機会になりました。

 また、代表の高橋さんの知り合いのクラフト工房ふたばの黒沼さんにも来ていただき、脱穀した後の藁を使い、縄づくり体験講座もその場で行われました。「昔は農業をする家は、必要なものの多くを収穫した後の藁から作っていた。今では、縄を綯うということもしなくなり、できる人も少なくなっている。今は藁自体が貴重だが、これからの時期に合わせてしめ縄作りなどを通し、先人の生活の知恵を今の子どもたちにも伝えていきたい」、と話す黒沼さん。子どもたちも初めて見る機械や、あっという間に出来上がる縄に興味津々の様子でした。

 今後の活動について代表の高橋さんは、「もっと他の団体と交流する機会を作っていきたい。また、今回は縄づくりを得意とする地元の方にも参加していただいた。柏倉地域を知ってもらう中で、自慢したい人もたくさんいるので、今回のような体験型のイベントの際に皆さんにご紹介していきたい」、とお話くださいました。また、今回脱穀、籾摺り、精米した米は、御殿堰「水の長屋」内の店舗で10月末に提供されたとのことです。

●お問い合わせ先
 柏倉にぎわいづくりネットワーク
 TEL:070-5478-0902(高橋)