スモリの家山形・株式会社とがし建設
「カンボジアプロジェクト」
スモリの家山形を運営する株式会社とがし建設の社員のみなさんは、
生業である工務店業・住宅販売の傍ら、経営理念にある
「次世代の子どもたちにより良い環境を残し」
の実践に向けた社会貢献への取り組みとして、3年前から二つの活動を続けています。
彼らが活動をする中で最も大事にしているのは
「自分たちのできる範囲で、できることを、ちょっとずつ続けていく」ことです。
それは、会社として何か大きな社会貢献事業を立ち上げて遂行する訳ではなく、本業と日々の生活の中で、社員のみなさんが小さいながらもできることを続けてみようというコンセプトに基づいています。
そして、その具体的な取り組みの一つが、今回ご紹介する「カンボジアプロジェクト」です。
このプロジェクトは、今から約4年前、様々な場面でカンボジアの現状を見聞きする中で、
「カンボジアの子どもたちのために、現地に学校を建られないだろうか」
と思い立ったところから始まりました。
その後、現地の方とのやり取りから「鳥小屋を建てよう」などに幾度か軌道修正を重ねながら、3年目の今年7月、積み立てが100万円に達したのを機に、現地で子どもたちへの教育支援をしている認定NPO法人IVYのユース組織・IVYyouthに積立金を寄付し、算数ドリルの制作や配布、学用品の購入等の活動に役立てられました(今回の夏渡航で、算数ドリルと三角定規をそれぞれ1163ずつ14の小学校に配布されたとのことです)。
どの様に積み立てたのか。その方法は、住宅を一棟建てるごとに、会社の利益からいくらかを支援金に充当させて積み立ててきたことと、社内でアルミ缶・スチール缶・ペットボトル(キャップも含む)・鉄くずを日々ちょっとずつ集めて換金を行い、これを3年間継続してきたのだそうです。
また、もう一つの活動「庄内浜でのゴミ拾い活動」も毎年1回行っており、海水浴シーズンの直前に、社員のみなさんとそのご家族の交流も兼ねて実施しています。
これら二つの取り組みの今後については「可能な限り、続けて行ければ」とのことなのですが、代表取締役の冨樫さんは「これらは業績があってこそできることなんです」と念を押されます。
「以前、社外の方から大きな社会貢献プロジェクトへの参画を勧められたこともあったのですが、生業の傍らでやれることには限りがあるためお断りしました。やはり本業である工務店業を最も大事にして、その傍らで、自分たちができる範囲内で、できることをこれからもちょっとずつ続けて行ければと思っています」とおっしゃっていました。
市民活動というと、NPOという特定の人たちがしていることの様に感じる人がいるかもしれませんが、決してそういう訳ではありません。
実際は、私たちが気付かないところで、規模の大小に関わらずさまざまな活動が行われています。
とがし建設のみなさんの様に、生業の傍らで、ちょっとしたことからでも自主的に、地域のため・社会のために地道に行っている「顔の見える」活動も、市民活動の実践の一つとして、私たちはこれからも大切にしていかなければなりません。
※この記事に関するお問い合わせは、一度、山形市市民活動支援センターまでご連絡ください。
写真提供:
スモリの家山形 株式会社とがし建設
認定NPO法人IVY
(取材・文責:花屋)