山形てのひら支援ネット主催
子ども食堂「楽(らく)」におじゃましてきました!
山形てのひら支援ネットは、平成27年4月に発足した団体です。様々な困難を抱えながら支援にたどり着けずにいる人や社会的に排除されがちな人を対象に、誰もが居場所や出番を実感できる社会の実現を目指して活動しています。
最近、子どもの貧困が問題視され、子どもたちに無料または低額で食を提供する「子ども食堂」の活動が全国に広がっています。山形にも例外ではない現実があることから、経済的また関係の貧困等により孤立し、豊かな食卓を囲むことができない子どもや一人暮らしのお年寄りを対象に、「子ども食堂」を実施することにしたそうです。
スタッスの皆さんが、夕食を調理して準備していると会場の公民館の玄関先に「こんにちは~」という元気な小学生の声が響きました。3人の男の子たちは案内されて2階の和室のテーブルにつくと、それぞれに計算ドリルや漢字練習帳を広げて鉛筆を走らせています。その様子を学習支援担当のスタッフが温かく見守っています。おばあちゃんと来ていた小学生の女の子はスタッフから絵本を読んでもらっています。17時30分からの食堂のオープンの前に、16:30から学習支援も行っているとのことでした。
17時を過ぎると、部屋中にカレーのいい匂いが漂ってきて、お腹もすいてきました。近所に住むおじいちゃんも「いい匂いがするね」と覗きにやってきたりしました。サラダや漬物の準備も整い、テーブルの上には美味しそうな夕飯が30人分並んだところで、みんなで一緒に「いただきます」の挨拶をしました。
5分も経たないうちに「おかわり!」と2杯めのカレー皿を手にした子どもに、「サラダのおかわりもあるよ」とスタッフが声をかけます。まるで大きな家族みたいに同じ食卓を囲んで同じメニューを食べながら、色んな話をしました。デザートのスイカを食べ終わった頃にはすっかり打ち解けて仲良くなっていました。大勢で食べながら笑顔の輪が広がっていくことは嬉しいですね。
家庭の事情により十分な食事がとれていない子どもや孤食の子どもたちのために、手作りの温かい夕食を提供し、安心できる居場所づくりを目指していきたいと語る代表の西上さん。日本の子どもの6人に1人が貧困状態と言われていますが、今回お邪魔して、身近にも一人で食べている子や夕食はカップ麺・お菓子だけという子等、食に問題を抱えている子どもがいることがわかりました。そういう子どもたちが、一人でも多く地域の子ども食堂につながるために、各地域に子ども食堂が立ち上がることを期待したいと思います。
食を中心とした緩やかな異世代・異文化交流の場が育まれることを期待していると語られた言葉もとても印象に残りました
■お問い合わせ先
山形てのひら支援ネット
代表 西上 紀江子
電話:090-2365-1208
メール:kodomo.s.raku@gmail.com
https://www.facebook.com/kodomo.s.raku/