おやコミ研究所

人生マップで私の人生をプロデュース ~10年後の私に会いに行こう~

 おやコミ研究所は、親子のコミュニケーションをよりよくするためにずっと歩いていきたいという想いで平成26年4月設立されました。親業の心を広めたいと10年間活動してきた「山形親業の会」を改称したものです。その活動の中で、育児から介護まで、親子関係は一生続くものなのだ、と強く感じたそうです。

 そして、今まで学んできた親業スキルをはじめ、1アサーション・交流分析・2ゲシュタルト等も伝えながら、親子関係を理解することで、よりよい関係作りの手伝いができるよう、コミュニケーションに悩んでいる人の役に立ちたいと考えているとのことです。

 ※1 アサーション…自分も相手も大切にした自己表現で、相手と対等な目線で、自分の気持ちを率直に正直に表現すること

 ※2 ゲシュタルト…グループワークショップで行われ「今・ここ」で、「いかに」・話しているか、「なにを」・話しているかに気づき、体験することで、自分自身であるという自由を取り戻すこと

 主な活動内容は、
1.親業訓練講座

2.おやコミカフェ

3.しあわせコミュニケーションセミナー

4.カウンセリング

5.出前講座

を中心としています。

 代表の鈴木洋子さんは、国の出先機関で定年まで勤務され、三世代同居の中で仕事と家庭、子育てをしている間に子どもの不登校に悩み、コミュニケーション・人と人との大切さを実感し、仕事の傍ら学びを深め今も勉強中だそうです。

親業訓練一般講座では山形県で初めてインストラクターを取得し、その後は産業カウンセラーの資格も取得して、産業カウンセラー養成講座のお手伝いをしたり、交流分析の勉強もされているそうです。

 取材当日のセミナーは、山形市内外から参加者があり、遠くは仙台市からいらした方もいました。講師は、ビジョン カム トゥルー(株)代表取締役の藤原勝さんです。会場はAZの中にある山形市中央公民館の5階の和室で、畳の空間が落ち着いた雰囲気の中、10時から16時までの予定でセミナーが開催されました。私は午後からおじゃましてセミナーの様子を伺ってきました。

 まず、参加者が丸くなって座布団に座り、午前中の振り返りをしました。午前の活動は、クレヨンで画用紙に思い思いに現在の状況の絵を書いたそうです。ペアになって自分の書いた絵、相手の書いた絵を相互に紹介。そして全体で相手の絵の紹介。悩んでいたり希望に燃えている自分の現在の状況が客観的にわかります。確認して、他の参加者の絵を観察しました。書いてある内容や色使いも様々です。

 次に名刺大の白いカードをそれぞれ5枚ずつ配り、自分にとって大切なモノを1枚のカードに1つずつ書きました。カードが座布団の上に優先順位に従って並びます。「家族」、「仕事」、「夢」、「母」、「金」、「家」、「健康」などその人にとって大切なものは様々のようです。参加者が自分にとって大切なもの5つを手に持ち、次に、優先順位を決めて、1枚ずつ捨てていきます。5巡するまでの間、次はどのカードを捨てようかとかなり悩む場面も見られます。5枚のカードを全部捨てる場面では人生の最終日をイメージします。死ぬ間際まで大切に守りたいのはなにか?とても考えさせられました。

今度は1枚ずつ拾っていきます。このことは再生(死からの復活)を意味しています。生まれ変わったら何を大切にしたいか、優先順位はどうかということを真剣に考えました。これは、自分の価値観を明確化し、1枚ずつ捨ててもう一度拾うことで、価値観が変化する体験ができるそうです。

 次に、ゲシュタルトの個人ワークをしました。参加者の中から希望者を募って1名が講師と向い合って座ります。他の参加者は少し離れて見守ります。講師と希望者の間で質問によるやりとりが続きました。これはカウンセリングの一種で、心と身体は一体であるという視点から、言葉だけではなく、非言語的な表現も重視するのが特徴で、未完結な問題や悩みに対して、再体験を通しての「今ここ」での「気づき」を得る心理療法だそうです。講師からアドバイスはしませんが、参加者は質問を受けて応えていくことで自分を明らかにしていきます。周りで見守っている人たちは、人のことを聞いていても自分自身の気づきがあり、参加者のもやもやがスッキリするのを見ていると、自分もスッキリする体験が出来ました。

・ 何となく自信がない。

・ 家事・子育てが終わってさてこれから何を目標にしようかな

・ 今までがむしゃらに動いていたけどこれからどこへいきたいのか。

・ 仕事がうまくいかない。

・ 職場の中の人間関係がうまくいかない。

・ パートナーとの出会いもキャリアも貯金も全然ない。この先私大丈夫かな。

こんな気持をお持ちの方にはお勧めです。

 今回の講座で体験することができたのは、自分自身を知ることでより自分に対する理解を深め、これから更なる人生を歩いていくための元気がもらえたことです。価値観の変化を目の当たりにしたのは貴重な体験でした。時々は自分自身を振り返って見つめなおすことで、リフレッシュして充電し、これからの私の人生マップを素敵に歩いて行きたいと感じました。あなたも10年後の私に会いに行ってみましょう。

 ちなみに私の取材後は、将来に不安がある参加者が将来の二つをイメージするエクササイズを実施して方向がはっきり、すっきりしたそうです。講師や仲間の参加者から、未来に向かって進むよう背中を押してもらうエクササイズを行って、その時に受けた言葉で参加者のすっきり度が増しました。

 最後は「5年から10年後の素敵に輝く自分の絵」を書いて全員発表。皆さん、元気よく笑顔で帰られたそうです。

○お問い合わせ

おやコミ研究所 鈴木洋子

TEL/FAX:023-623-6584   ホームページ http://oyacomi.jp