山形尺八倶楽部 演奏会が行われました!

邦楽を普及する会

平成29年5月6日(土)、霞城セントラル1階アトリウムで行われた、邦楽を普及する会「山形尺八倶楽部」の皆さんによる尺八演奏会を取材してきましたので、その様子をご紹介します。

邦楽を普及する会は、日本の伝統的な楽器である和楽器を普及することを目的に活動しています。様々な和楽器がありますが、主に、箏(そう)【琴】、三絃(さんげん)【三味線】、尺八を演奏するメンバーが所属しています。平成15年に山形県で行われた「国民文化祭」をきっかけに結成された会で、9名で活動しています。昨年度は、計4回、和楽器のコンサートを開催し、小学校への出前講座や小学校5、6年生や中学生を対象とした塩ビ管尺八製作教室も開催しました。

このコンサートは、多くの方に尺八に親しんでもらおうと開催したもので、当日、親子連れや友人同士で来ている方など、様々な年代の方が来場していました。また、アトリウム内に響く音色に、通りがかった方が足を止め、聞き入る姿も見受けられました。

今回演奏したのは、尺八の伝統的な曲目である「夕月」「虚空」などの他、様々な世代に尺八を身近に感じ楽しんでもらえるように、現代の曲「世界に一つだけの花」や合唱曲「Believe」なども演奏されました。独奏もあり合奏もありで、観客の皆さんは趣のある深い和の音色を聴き、尺八の魅力を改めて感じているようでした。


代表の渡辺さんは、「尺八は、もともと琴古流や都山流などの流派があり、通常はそれぞれの流派のみで演奏を行いますが、邦楽を普及する会では、流派を超えた有志メンバーで一緒に活動しています。他県でもなかなかないことですので、いろいろな音を楽しんでもらいたいです。」と話されました。

尺八は、竹に穴を空けて製作されたシンプルな楽器で、自然な音色を奏でます。フルートと同じように、息をエッジに当てて空気を振るわせることにより音を出す、エアリードという仕組みを使った楽器だそうです。

会場に、塩ビ管で製作された尺八を吹くことができる体験コーナーが設けられていました。下の写真が、塩ビ管尺八です。慣れていない人は、音を出すことが難しいそうですが、ペットボトルやビール瓶などの瓶の口を吹くことと同じ要領で息を吹き込むことで音を出すことができると教えていただきました。


「尺八は、歴史と伝統のある楽器ですが、触れたり聴いたりする機会は少なくなりました。尺八の日本独自の音色を多くの方に聴いてもらいたいです。」と、事務局の高橋さんがお話してくれました。メンバーを増やすことが今後の課題とのこと。まずは、演奏会などを通して、多くの方に和楽器を聴いていただく機会を増やし、興味を深めてもらえるようにしていきたいそうです。
私は、尺八の生の音色を初めて聴きました。深みのある柔らかい音色で心が落ち着くようでした。邦楽を普及する会では、定期的に演奏会や子どもたちの体験教室を開催しています。ぜひ皆さんも気軽に和楽器に親しんでみませんか?

■お問い合わせ先
邦楽を普及する会 代表 渡辺江山
事務局 高橋雲龍 (TEL:090-4887-8008)