令和7年1月11日(土)霞城セントラル2階の山形県国際交センターで開催された「絵本から学ぶベルギー文化講座」に参加させていただきました。
山形県国際交流協会は山形県在住の外国人のサポートや国際交流の推進、多文化共生社会の実現に向けた様々な取り組みを行っている法人です。
今回の講座は外国出身の山形県国際交流員(CIR)の方が講師となり、出身国について語る多文化講座の1つです。ベルギーは3つの公用語がある多言語国家で地域によってフランス語、オランダ語、ドイツ語を話します。講師のミロさんはベルギー人で、オランダ語を話す地域の出身ですが、3つの言語に加え、英語も学生時代に学んだそうです。
まず、ベルギーのクリスマスについてお話してくださいました。
何でもベルギーとオランダには12月に良い子にプレゼントをくれる「シンタクラース」なる存在がいるそうです。赤い服に白い髭、スペインから蒸気船でやって来て、12月5日の夜に馬に乗って屋根に上り、煙突から家に入って子供にプレゼントを届けてくれる。ここまで聞くと「それって、サンタクロース?でも何か違う」と思われるのではないでしょうか。
シンタクラースとサンタクロースについて知る為にベルギーの絵本をミロさんがオランダ語と日本語で音読してくれました。
絵本はアメリカに引っ越したベルギー人のヤン君がシンタクラースにプレゼントのお願いの手紙を出すところから始まります。
手紙を受け取ったシンタクラースはアメリカには船で行けないと悩みます。そこでサンタクロースに代わりにプレゼントを届けてくれないかと頼みに行きます。その後サンタクロースは馬で屋根を走る方法を習い、代わりにシンタクラースはソリの乗り方を習います。また、ベルギーのサンタクロースは煙突に直接入らず、プレゼントをバスケットボールの様に煙突から投げ入れるそうです。2人がお互いの方法にチャレンジしますが上手くできません。そして、12月6日の朝ヤン君の元には……という内容でした。
ベルギーの子供は12月6日にシンタクラースから、25日に両親からプレゼントを貰います。ベルギー人にとってサンタクロースよりもシンタクラースの方が身近な存在らしいです。
更にベルギーでは1月1日に日付が変わると花火でお祝いをする話や1月3日に行われる海に飛び込むイベントなど、ベルギーのお正月についても話してくださいました。
ベルギー人であるミロさんから聞くベルギーのお話は大変興味深く、参加者の沢山の質問にも答えてもらい、楽しい時間を過ごす事が出来ました。
山形県国際交流協会のCIRはベルギー出身のミロさんの他に、アメリカ、韓国、中国出身の方達がいて、現在は主にこの4か国に関する文化講座や語学講座を毎週土曜日に開催しています。
今回のように日本語しか話せなくとも参加できる講座や、1か国だけでなく、数か国のCIRの方による多文化講座、英語で交流したい方の為の講座など様々な講座があります。令和7年3月には絵本文化講座の韓国版を予定しているとの事なので、興味のある方は是非足をお運びください。
また、誰でも利用できる交流サロンには英語をはじめとする外国語の図書や雑誌があり自由に閲覧する事が出来ます。
外国の文化に興味のある方、語学勉強をしてみたい方、誰かと英語で話したい方など、山形県国際交流協会の活動にご注目ください。
●お問い合わせ先●
公益財団法人 山形県国際交流協会(AIRY) TEL:023-647-2560
https://www.airyamagata.org/