市立図書館ボランティア「小荷駄のみどりから」
「山形市立図書館団体利用者の会」が図書館ボランティアを募集したところ、多くの市民が集まり、平成13年4月にそれまでの会を発展させた形で市立図書館ボランティア「小荷駄のみどりから」が発足しました。
現在は、個人30名と8団体50名の計80名が加入して、より使いやすい図書館となるよう、市民の立場で活動しています。
主な活動として、本好きの人達に、楽しく図書館を利用してもらうために活動すると共に、未来を背負う子どもたちにより良い本との出会いが多くあるようにと、幼児や小学生に読み聞かせ活動を行なっています。また、高齢者福祉施設に出向き、本の読み合いを通じて心のふれあいを行なうなど、福祉活動も行なっています。

日頃、図書館ボランティアさんと共に図書館活動・事業を行なっている山形市立図書館の野々村さんは、市立図書館ボランティア「小荷駄のみどりから」の存在を無くてはならないものとおっしゃいます。
図書館は月曜日が休館日。休み明けは図書の返却が多く、その翌日の火曜日にボランティアさんの力を借りて、本を整理し並べたり、修理をしたりしているそうです。水曜日と木曜日は0歳から幼児までを対象とした「読み聞かせの会」もボランティア団体との共催で開催。この他、市民講座の企画開催や図書館だよりの作成なども、「小荷駄のみどりから」に協力してもらっているそうです。
また、よりよい図書館とするため運営委員会を毎月1回開き、意見交換などで相互理解に努めているとのこと。そして今年、30周年を迎える図書館は、記念式典や講演会などの大きなイベントを開催しますが、その事業も実行委員会を立ち上げ、「小荷駄のみどりから」のメンバーをはじめとする、市民の方たちと共に行なう予定となっているそうです。
こういった取り組みは全国にある図書館の中でも進んだもので、山形市立図書館は、「市民のための図書館を市民と共に運営していくという『共創』の考えが基本となっています」と話されました。
次に、図書館ボランティアと図書館が共催で行なっている「絵本とあそぼう」の様子をご紹介します。
「くまさんの会」の梅津さんが担当される、2歳から4歳を対象とした「絵本とあそぼう」には10組の親子が参加していました。
「かっくん、かっくんかくれんぼ・・・」かわいい人形がオープニングを飾ります。「これが始まらないと・・」という常連の子どももいるそうです。そして梅津さんが子どもたちのために選んだ絵本を読んでくれました。
絵本の読み聞かせだけでなく、「わらべうた」での遊びなどもあり、あっという間に楽しい時間は過ぎていきます。最後の絵本の紹介はちいさな科学の目を育てる絵本「ちいさなかがくのとも・手のひら温度計」。「おひさまが暖めたブロックを手のひらで触ると熱い、でも日陰はひんやりと感じるよ」と紹介してもらうと、子どもたちもお母さんも興味津々です。毎回「子どものためにどんな絵本を選んだらいいのだろう」と悩むお母さんのために、梅津さんが出会った楽しい本も沢山紹介しています。
梅津さんが、読み聞かせボランティアを始めるきっかけは、本が好きで、良い本を子どもたちに手渡ししたいという想いから。最近の世の中は殺伐としていて、人と人とのつながりが希薄となり、言葉も貧弱になっているのではと感じるそうです。そんな中、絵本を仲立ちとして子どもとお母さんが本の世界を楽しみ、会話が弾み、コミュニケーションが上手くとれるようになれば、そのちょっとしたお手伝いができたらとボランティア活動をしているそうです。なにより活動することが「楽しい」とおっしゃいます。参加してくれる子どもが絵本で遊び、絵本を体験し、目を輝かせて笑う姿に、活動してよかったと心から思われるそうです。


今後も山形市立図書館では、ボランティアの募集を行なっていくそうです。興味のある方は広報やまがたなどで募集した際に参加されてはいかがでしょう。
・ひだまりの会・えんがわ文庫・ききみみの会・くまさんの会
・人形劇サークルとんとん・ねねむ・おひさま文庫・どんぐり文庫
〒990-0035 山形市小荷駄町7-12
TEL.624-0822 FAX.023-624-0823
E-mail:toshokan@city.yamagata.yamagata.jp









