11月26日(日)、山形県生涯学習センター「遊学館」のホールを会場に、「みんなでつくる世界の音楽コンサート2017」が開催されました。
世界の音楽コンサート実行委員会は、山形県内の音楽文化の促進を目的に、メンバーである生涯学習音楽指導員と音楽療法士の方々がそれぞれの専門性を生かしながら活動しています。
メンバーのみなさんが2014年から開催している「世界の音楽コンサート」は、「地域における文化交流の場」に加えて、心理的・身体的なハンディキャップへの配慮をしながら、幅広い年代の人たちが共に楽しめる様な「心の交流の時間」となることを目指して開催しており、今年で4回目を迎えました。
会場には、小さなお子さんから年配の方まで、180名程の方々が来場していました。
午後3時に開演し、ステージ上には総勢23名の、幅広い年代層の様々な演奏家が登場しました。そして今回は、ステージ上に登場する方の演奏を聞くだけではなく、「体験コーナー」として観客も一緒に楽しめるプログラムも組み込まれていました。
その一つは、会場にいる人たち全員が手話をしながら歌いましょうというものでした。山形市出身の手話ソングヴォーカリスト真生(まお)さんが登場し、観客のみなさんが「ドレミのうた」の合唱を手話で練習し、その後、手話をしながら実際に合唱しました。手話を用いての合唱は、観客のみなさんにとってはとても新鮮だった様です。
また、今回のコンサートは大掛かりなものであったため、実行委員のみなさんとお知り合いの方で、各所で音楽活動をされている方々が運営のお手伝いに来ていました。そうした協力者のみなさんも音楽療法士や生涯学習音楽指導員といった資格をお持ちの方々でしたので、音楽を地域福祉やまちづくりの分野にどの様に活かしているのかについてもお話を聞くことができました。
これから回数を重ねるにつれ、「観客の参加」と「心のバリアフリー」を図るための、様々な工夫がされてくることと思います。今後の取り組みに期待したいと思います。
*このコンサートは「平成29年度山形市コミュニティファンド公開プレゼンテーション補助」を受けて開催されました。
■お問い合わせ先
世界の音楽コンサート実行委員会
電話 090-4049-3906(事務局:安孫子)
<用語解説>
○生涯学習音楽指導員とは?
生涯学習の視点に立って、地域の音楽事業のサポート、音楽の学習指導、音楽イベントの企画からコーディネイトまで、また子どもから高齢者の方に至るまで、地域の人々の幅広い音楽ニーズに応えることができる人たちのことです。(公財)音楽文化創造が認定している資格で、その取得には、所定の講習会の受講や調査レポートの提出等の課題が課せられます。
○音楽療法士とは?
身体や精神上の障害を持っている人に対して音楽の持つ力を生かしたリハビリテーションを行い、身体機能の維持・改善や、生活の質の向上を図る仕事をする人たちのことです。音楽療法の対象は、乳幼児から高齢者まで、自閉症や脳性まひ、認知症など様々です。日本音楽療法学会が認定している資格で、その取得には、資格試験受講認定校への入学か、資格取得のための制度に参加し、試験と面接が課せられます。